球場周辺はお祭りさわぎだ
試合が行われた日は平日だったにも関わらず、球場周辺は野球ファンで大にぎわいであった。学校や職場を休んで来ているのだろうか。52年ぶりの巨人である。学校や職場も大目に見てくれたのかもしれない。
「巨人52年ぶり」という号外も配られていた。 当日券売り場に着くまでに、5部もらった。
当日券売り場に列はなく、無事にチケットを手に入れる事が出来た。地元の人たちは前売り券を購入しているのだろう。とにかく、これで一安心である。
開場までまだ2時間以上もある。しばらく球場周辺をウロウロしてみる事にした。
52年前の野球少年たち
ウロウロして気付いた。
年配の野球ファンが目立つのだ。みんな野球帽を被っている。52年前、別所の好投に感化された人たちに違いない。球場に来る前に想像していた通りだった。
野球帽姿のおじさんたちはみんな楽しそうだった。巨人戦というキッカケによって、おじさんたちは52年前の少年に戻っているのだ。
まるでブルペンを見つめる投手コーチのようなおじさんもいた。
きっと52年前にはチームヴィーナスなんていなかった事だろう。
開場1時間前、横浜の選手が球場入りするという情報が流れた。 駐車場から球場まで、選手の姿を一目見ようとファンが並ぶ。
52年ぶりの巨人を迎える子どもたちもいる。 この子どもたちが次に宇都宮で巨人を見るのは52年後なのだろうか。
子供からおじさんおばさんに至るまで、みんな52年ぶりの巨人を楽しみにしているのが分かった。そんなに歓迎されるなんて、巨人は本当に幸せだ。
開場時間が近づき、球場周辺のボルテージが静かに上がっていく。
15時半、ようやく開場となった。
荷物チェックが厳しいため、入場に時間がかかっている。スタンド内に入るまで、並んでから30分以上かかってしまった。
タクシーの運転手さんが言っていたように、とても奇麗な球場だった。 グラウンドでは横浜の選手がバッティング練習をしている。
もうすぐ、52年ぶりに巨人の選手たちがこのグラウンドに立つ。