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ちしきの金曜日
 
Y家の秘宝

びっしり

まずは棚を埋め尽くしていた鉄道模型。
一般的に、リアルな鉄道模型と言えばNゲージが代表格だが、これらはそれよりさらにワンランク大きいHOゲージというやつ。

Nゲージでも高くてなかなか手が出せず、プラレールに落ち着いている私だが、HOゲージはNゲージよりもっと高い。それがずらりと、私のプラレールよりはるかに多く並んでいる。


おじいさんのコレクションらしく、古い車両が多かった
♪今はもう動かないHOゲージ (大きな古時計のメロディで)
食堂車だ。スシ。
菊紋が入った皇室用客車も
古いカメラも出て来た。しかもこれ、さりげなくすごい。
ライカM3
応接室以外にもまだいろいろあるようで、今はもうあまり使ってない古い部屋にもHOゲージが置いてあった。

アルバムがすごい

本棚に、おじいさんの旅のアルバムがあったので
そちらも見せて頂いた。

こういうのがいっぱいある
そこには、「フルムーンパス」を使って国鉄全線乗り潰しをした時の様子が克明に記されていた。
手書きの日本地図。旅の行程を示す時刻入り。
す、すげー。超ネット向き。

それにしても、おじいさんのマニアっぷりがすごい。
写真だけに留まらず、地図とか車両編成までメモしている。なんてネット向きなんだろう。

驚いたのは原稿用紙にレポートまで書いてあったところ。
これ、誰にも読まれずにここに挟まっているのだろうか?

もう、今だったら絶対ブログとか書いてるに違いない。
記録欲・表現欲旺盛な人にとって、ネットはほんとに良いツールなんだなと改めて思った。

原稿用紙にレポートがみっちり。
国鉄時代のフルムーンパスのチケット

フルムーンパス(現在もある)とは、夫婦合わせて88歳以上だったら買えるチケットで、JR(国鉄)全線、新幹線も含めグリーン車が乗り放題というもの。寝台列車にも乗れる。

おじいさんは退職後、このチケットを駆使しまくって全線乗り潰しをされたわけだが、その際、孫(=私の知り合い)も度々一緒に連れていった。6歳未満はタダなので。

日本最北端
知り合いの幼い頃の姿も見える。

というわけで、知り合いは特別強烈な鉄道ファンでもないのにJR全線を(ほぼ)制覇している。それも小学校に上がる前にだ。

あ、鯖くさらかし岩だ!(鯖はぐらかし岩となってるけど)
ペンで描かれた岩の図がステキ。道路がまだ片側一車線だ。

思い出をコレクション

おじいさんの鉄道コレクションは単に物としてのコレクションではなく、思い出のたくさん詰まったコレクションであった。
孫と一緒に鉄道旅行とか超楽しそう。私も将来そういう思い出を作ることができたらいいな、と思った。

ところで、
「この家、なんだか妙に金持ち過ぎでは?」
と思われたかたもいたと思う。

私も実はそうで、HOゲージのことよりむしろそっちの方が気になったりしていた。が、彼はしきりと
「いや、全然そんなことないですよ。うち超普通ですから。」
と繰り返すのみ。
だんだん、普通とは何かがわからなくなってきた。

ちなみに、かみさんと私との間では、彼のことを「御曹司」と呼んでいる。


 
 
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