ゴザの上にスウェットの上下を着て寝っ転がると、なるほど地面が温かい。じっくりと芯まで伝わってくるような柔らかい温かさ。アルミのカバーを掛けて目を閉じると、見た目は鮭のホイル焼きみたいだが、これがなんとも癒される。
自然の岩盤浴場だけあって場所によって温度がだいぶ違うので、低温火傷をしないように体をゴロゴロと動かしながら暖まっていると、フツフツと体中から汗が出てくる。気がつくと閉じている口の中に温泉の味が広がっており、体内にこの大地の成分がとけ込んでいることを実感した。
雪の上を滑ってきた風の冷たさが顔に当たって気持ちいい。 |