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フェティッシュの火曜日
 
タイトル(title.gif)は編集部で作ります
エスカレーターは知ってます。乗ったことあります。しかしです、上ってる途中で一旦平らになるエスカレーターとなるとどうでしょうか。乗ったことある方はおろか、見たことがないという方も多いのではないでしょうか。

いっぺんに上まで上りきらずに、途中で一休みしちゃうあの感じ、たまらない。

(text by 荒原べんぞう



途中が平らなエスカレーター

僕が東京に出てきてしばらくしたある日のことです。混雑した中でエスカレーターに乗っていたら、突然足元が平らになって驚いたことがありました。うわなんだこれ、どうなってるんだと戸惑ったのも束の間、こんどはまた上に向かって上り始めたのです。

要するにそのエスカレーターは途中で一回平らになるエスカレーターだったわけですが、僕はそれまで普通のエスカレーターしか乗ったことがなかったので、途中で一回平らになるというのはちょっとしたカルチャーショックでした。

一生懸命上ってたはずなのに、途中で一回休憩しちゃう、そしでまた上り始める、見方によっては健気ですらあります。そんなかわいいエスカレーターを愛でたい。

 

まずは両国

途中で一回平らになるエスカレーターを求めてまずやってきたのは、JR両国駅から歩いて3分のところにある江戸東京博物館です。ここに、途中が平らになるエスカレーターがあるらしいのです。


江戸東京博物館
かっこいいフォルム

正面もかっこいい

実際やって来て、一目見て驚きました。平らになる云々はともかく、見た目がなんとかっこいいこと。でかい、赤い、そして未来っぽい。見方によっちゃスパイダーマンっぽい。もっとよく見ると虫っぽい。やっぱ虫は違うか。いや、とにかくかっこいい。

説明すると、広場にチケット売り場がありまして、このエスカレーターはその広場と博物館の入り口を結ぶエスカレーターです。この入り口の横に係りの人が立ってまして、入場チケットを見せないとエスカレーターに乗れない仕組みになっています。・・・ん?

正直、計算外です。てっきり入場券を買わなくてもエスカレーターに乗れるものと思ってました。というか、入場券を買ってから乗るエスカレーターってことは、エスカレーター内部は博物館内部とういことでしょうか。それはつまり、撮影禁止ってこと?

あーどうしよう、と悩む自由もありません。だって、このエスカレーターの前に警備員さんが2人くらい居て、そしてさっきからじっと僕を見ているのです。完全に不審者扱いです。いえ、不審者で間違いはないのですが、さてどうしましょう。



はじめてのPRESS

悩んだあげく、正直に「このエスカレーターを撮影したいんですけど・・・」と警備員さんに申し出てみました。すると、あれよあれよと言う間に事務所に案内して頂いて、学芸員の方に対応して頂けることになりました。

そこで僕は決して怪しい者ではないこと、博物館に関する情報を掲載すること、その他いろいろとあればきちんとしますよと、それはもう真摯に説明させて頂きまして、その結果、どうやら撮影していいことになりました。正直って素晴らしい。

PRESSの腕章をもらったのは生まれて初めてです。憧れだったのですごくうれしいです。良かった、本当に良かった。

 

いよいよエスカレーター

なんだかスタートまで長くなってしまいましたが、ようやくです。思う存分このエスカレーターを堪能しましょう。


平らだ

さっそくカメラを構えてエスカレータに乗ってみると、ありました、平らな部分です。高さがあるエスカレーターをゆっくとした速度で上り、上にいくほどに眺めが良くなっていきます。そして十分高くなったところでエスカレーターが平らになって、落ち着いて景色を堪能できる。まさに一休み。

その後ほどなくして後半の上りが始まり、するとエスカレーターは室内に突入してこれから博物館へ向かう気持ちを自然と高めてくれます。乗り始めてから降りるまで、なんと計算し尽くされたエスカレーターなのでしょう。感動です。


横から見た図

さて感動するのもほどほどにしまして、今回の目的は平らになる部分の一休みっぷりを堪能することです。実際に乗ってみたときの一休み具合を、顔で表してみましょう。


最初の上り

途中の平ら

その後の上り

なんかですね、これって僕のさじ加減一つのような気がします。だって、顔作っちゃってませんか?作っちゃってますよね。なんか違う。こんなはずじゃないです。もっと他の方法で一休みっぷりを伝えなければならないようです。

 

他の手があるから大丈夫

エスカレーターの一休み具合を伝えるには、もっと客観的な方法で表す必要があるみたいです。例えば数値化できたりすれば・・・そうだ、あの方法を使ったらどうでしょう。ここ以外の平らになるエスカレーターを巡りつつ、秘密兵器を使って一休み具合を数値化してみることにします。


   

江戸東京博物館

JR総武線 両国駅西口下車 徒歩3分
都営大江戸線 両国駅 A4出口 徒歩1分
毎週月曜日休館

https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

 

 

 
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