デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


フェティッシュの火曜日
 
タイトル(title.gif)は編集部で作ります

 

上野駅のエスカレーター

途中で平らになるエスカレーターは他にもあります。調べたところ日本のあちこちにあるのですが、僕の知ってるところで言うと、上野駅です。

 
上野駅
地下鉄からJRに向かうエスカレーター
 

ここはよく利用します。地下鉄日比谷線からアメ横なり、ヨドバシなり、はたまた美術館なんかに行こうとすると、自然とこのエスカレーターを利用することになります。駅構内の地下から地上に向かうエスカレーターです。

 
上からみると平らがよくわかる
 

このエスカレーターはそれほど大きいものではありませんが、なんと言っても平らな部分が長いので素晴らしいです。これならば一休みっぷりが思う存分堪能できるかもしれません。


長いの図
 
一休みっぷりを自分視点で

さっそくエスカレーターに乗って一休みっぷりを表してみました。が、やっぱり自分のものさしでは説得力に欠けるようです。

そこで、今回はちょっとしたツールを用意してみました。


心拍数計で客観的に評価
  

心拍数計です。

胸に巻いたベルトが心拍数を計り、それを電波でこの腕時計に伝える仕組みです。綺麗な女性を見かけてどきどきしちゃったりすると、この腕時計でまるわかりです。恥ずかしいです。いえ、そんなことはないので大丈夫ですけれども。

そうじゃないです、この腕時計で、エスカレーターの一休みっぷりを計るのです。これなら、客観的に、数値で正確に示すことができます。さっそく心拍数の測定をしながらエスカレーターを堪能してみることにします。


最初の下り

途中の平ら

その後の下り(見えにくいけど88)
  

ええと、わかりにくいのでエスカレーターの図の上に心拍数のグラフを書き込んでみます。

 
心拍数のグラフ
  

心拍数は下りのときに計ったのでエスカレーターの図を左右反転しています。下り始めが95で、平らのときに86、その後の下りでは88。

このグラフから言うと平らのところだけ心拍数が下がっています。しかし、なんだか誤差の範囲内のような気もします。試しにエスカレーターを上ったり下りたり繰り返し乗って何度か同じ測定をしてみましたが、同じような結果しか得られませんでした。

いまいちわかりにくい結果になったので他のエスカレーターでも試してみることにします。

 

秋葉原に移動

上野のエスカレーターはわかりにくかったので秋葉原に移動してきました。JR秋葉原駅の構内にも、途中で平らになるエスカレーターがあるんです。昭和通り口から総武線のホームに行くエスカレーターがそれです。

 
秋葉原駅
駅構内のエスカレーター
 
平ら短い
     

このエスカレーターはすごく変です。上り始めるとすぐに平ら部分がやってきてしまうのです。しかも、その平ら部分も大した距離は続かず、またすぐ上りになってしまいます。これでは一休みっぷりは堪能しにくいです。なんと残念な。

   
変な構造です
     

何をもって残念としているのか良くわかりませんが、これだって平らになるエスカレーターで間違いありません。同じように心拍数を計ってみましょう。

 
心拍数はいたって普通か
 
わかりやすくグラフで
 
秋葉原で計ってみると、心拍数は乗ったときに最も上がっていて、下りるときに一番落ち着いているという結果でした。考えてみれば当たり前です。それまで歩いていたのが、エスカレーターで立ち止まるわけですから、そりゃ心拍数はだんだんと落ち着いていきますよ。
 

まだお台場がある

心拍数作戦がぐずぐずになりつつありますが大丈夫です。まだお台場があります。お台場と言えばフジテレビ。このフジテレビにも、平らになるエスカレーターがあります。

 
ゆりかもめ越しのフジテレビ
未来っぽいチューブエスカレーター
 
ちなみに夜はきらびやかになります
  
フジテレビでまず目に付くエスカレーターはこのチューブエスカレーターでしょう。なんか装飾されていてかっこいいエスカレーターなのではありますが、残念ながらこれは途中で平らにはなりません。平らになるのはこれではなく、大階段横にあるエスカレーターです。
   
こんだけスペースがありながらなぜか下りがない
     
フジテレビにある大階段、とにかく長くて大きい階段なんですが、この横に設置してあるエスカレーターに平ら部分があります。

たしか平らだったはずだよな、という薄い記憶を頼りにやってきたので、平らなのを確認してひとまず安心しました。しかしこのエスカレーター、改めてよく観察してみると、かなりすごいことになっていたのです。
     
4つもあるんですよ
     
この大階段横のエスカレーター、階段に沿って4基が直列に配置されています。しかもその一つ一つに平らな部分があって、例えば2基目は平ら部分が長かったり、3基目は平らな部分が2つあったり、見てるだけでもわくわくしてきます。
       
1基目は普通
4基目も普通(平らが普通になってきてる)
     
平らが長い2基目
長い
       
平らが2つある3基目
平らが2つもあったら逆に落ち着かない
 
実際に4つのエスカレーター全てに乗ってみましたが、何よりも、3基目の平らが2つあるエスカレーターが楽しいです。上って、平らで、上って平らで、また上る。気持ちをどこに持っていったらいいかわからないというか、ちょっとしたジェットコースターに乗っている気分です。これはもはやアトラクションですらあるなと思います。

さて、心拍数も計ってみました。どんな結果になったでしょうか。

なにがなにやらわかりません
  
3基目のエスカレーターはアトラクションだったはずなのに、心拍数は落ち着いてしまいました。平らが長くて一休みしやすいはずの2基目になると、今度は逆に心拍数が落ち着いていません。というかそれ以前に、グラフがぐちゃぐちゃです。エスカレーターと心拍数の関連性を見つけることが全くできません。
 

一回休むの話はなしで

平らになるエスカレーターをいろいろ見てきて気づいたのは、平らな部分は決して一休みではないということでした。利用している人を観察していると、平らな部分では無意識のうちに歩いてしまう人が多いようで、僕は今まで休みだなんだと、そんな風に思っていたのですが実情はまったく逆なのでした。

しかしエスカレーターって観察してるだけでも楽しいから、もうなんでもいいかと、今ではそんな気分になってます。

ベルトをまわす部分かっこいいよ
 
 
 
関連記事
エスカレーター速さ対決
おとなの階段のぼる
香港・世界最長のエスカレーターに乗る

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.