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はっけんの水曜日
 
遠くまで乗り過ごしたい

はじめはコートまで着ていたのだが。

まずは形を掘り出す

かまくらになる部分の上部を踏み固めたら、今度は下に降りて雪壁からかまくらを掘り出す。ここが一番肝心であり大変な作業だ。ひとかき毎に雪の重みが増していくような気がする。そして着ている服も一枚ずつ減っていく。

 

すぐに半そでに変わる。
掘っては乗せ、掘っては乗せ。
そして踏み固めて形を作っていく。

掘り出した雪は上に上げ、それをまた踏み固める。これの繰り返しで徐々にかまくら型が出来上がっていくのだ。写真だと電線くらいまで積んだみたいに見えるが、そんなわけはない。せいぜい2メートルくらいだ。

重労働だ。

ちなみにこのくらい掘り出すまでに2時間くらいかかっている。達人ならばすでに掘り終えて中で酒飲んでる時間帯だ。穴を掘るのがかまくら作りだと思っている人(2時間前の僕だが)にとってはまだスタート地点にも立っていないわけだ。

慣れない雪の重みに悪戦苦闘しながらもかまくらの外形がほぼ完成した。いよいよこれから内部の形成にかかる。

ようやく外形がほぼ完成。
これから穴を掘っていくわけだ。
重労働だ。

いよいよ穴を掘る

穴を掘るコツははじめ小さく、下へではなくまっすぐ奥へと掘り進むこと、だ。入り口は内部を掘っているうちに知らず知らず大きくなっていくものだし、下へ掘り進んでしまうと雪を外にかきだすのが大変なのだ。このへんの知識は雪国育ちの妻が教えてくれた。彼女いわく

・昔は雪山を見ればかまくらを作ったものだ
・学校から帰ったら友達と掘った
・なんのためにって?
・中でおやつを食べるためによ

僕は学校の帰りには駄菓子屋とかに寄っていたのだが、その頃彼女はかまくらを掘っていたのだ。当時知り合っていたらはたして恋に落ちていただろうか。

穴を掘って。
雪をかきだす。この繰り返し。

 まっすぐ奥まで穴を掘ったら次はその穴を横、そして上方向へ拡大していく。かきだした雪はスノーダンプと呼ばれる道具を使って邪魔にならないところへ運ぶ。この繰り返し。単純作業が延々と続く。


穴を掘って。
雪をかきだす。この繰り返し。

 

 
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