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土曜ワイド工場
 
銅像と目を合わせたい

●銅像と目を合わせるための2、3の方法(発展編)

それではついに最終章ですよ。さて、銅像と目を合わせるにあたり、地元から車で1時間半もかけて盛岡という街へ向かったわけですが、じつはぼくの住む町内にも銅像はありました。


これ


ですがこの銅像、台座に乗っていて、しかもそれ自体の身の丈もかなりあります。おまけに目線が上を向いており、やはりちゃぶ台では相手になりません。視線の先に建物などないか探してみても・・・・・・。


みつめる先は

これではどうにもなりませんね。最初はぼくも諦めていました。でも、ここまできたらなんとしても目を合わせたいものです。そのためにはこれまでの方法にとらわれてはいけません。発想を転換させたとき、はじめて答えがみえてきたのです。

これが答えですね。


こたえ


こたえ


そうですね。長い竹竿の先に鏡をとりつけて銅像と鏡越しに目を合わせるわけですね!

 

……。

 

どうだろうか。
どうもこうもないだろうか。
竿を持って銅像の前に立つと、ホームセンターで1本157円の竹竿をみつけて「これだ!」と勢い余って2本購入したときの熱い気持ちを忘れそうになる。

いや、いかんいかん。会社の昼休みという貴重な時間を使ってわざわざやってきたのだ。やり遂げなくてはならない。

カムバック、テンション!
カムバック、土井善晴!!

というわけで、腹を決めて町営体育館の駐車場で竹竿を振り回しました。


角度が微妙


もうちょいか!?


このあと落ちた


思った以上にうまくいかない。まず角度の見当がぜんぜんはずれているらしい。顔どころか身体の一部も映らなかったりする。たまに映って「目だ!」と思ったらおっぱいだったという嬉しい誤算もありながら、腕をぷるぷるいわせてトライしつづける。何度かの失敗の後、ついに……


あ! やったやった!!


やったやったじゃないですよね。

 

<発展編のまとめ>

  • 銅像の高さと竹竿の長さは予め測っておくべきだ。
  • 全裸の女性に手鏡で挑む31歳男性という画はそもそもどうなのか。
  • 撮影を終えて体育館の駐車場をみたら同僚の車があった。
  • 同僚は車内で弁当を食べていた。
  • なんでこんなところで食べてんの!? と狼狽した。
  • でも考えてみたら竹竿振り回してるぼくをみた同僚のほうがよっぽど動揺したにちがいない。
  • いまだ同僚とこの件についての会話はないが、説明する機会がほしいようなほしくないような複雑な思いだ。
  • なんとなく気づいてたけど、鏡に映った銅像の目はこっちを向いていない。

あらためて写真で確認すると、銅像の目は完全にそっぽを向いていた。冒頭の看板での、どうやっても目を合わせられない状態だ。写真を加工して、こっちを向いてる黒目を描き足そうと企んだことをここに告白し、謝罪したいと思います。

 

以上、お付き合いいただきありがとうございました。最後の2つの銅像と目は合っていたのかという問題については、この際あまり考えないでいただけると幸いです。
じっさい銅像の顔を正面からマジマジ眺めるというのはあまりしないことですが、どれもなかなか味わい深い表情ですので、なにかの機会にやってみてもらえればと思います。おこなう際の注意点としては、住んでる町内の銅像は避けるのが望ましいです。そば屋のご主人がなんとなくよそよそしくなりました。
あと、いい大人が竹竿振り回して翌日筋肉痛というのもどうかと思いました。

痴漢の道具じゃありませんよ。土井善晴でした。


 
 
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