---いやあしかし、桜の写真って、見てるとすっごいテンション上がりますね。どうしてこのピンク色の花は、人間を高揚させるんですかね。
「年に10日くらいしか開かないから、とっても貴重だから、みんな熱狂するのかもしれませんね。年に1回くらいは、満開のチャンスをつかまえて、気になるあの子とゴザ敷いてお花見したいなあ、とか(笑)」
---うーん、デートにももちろん、使えるかもしれませんけど(笑)。
それ以前に、むやみやたらと血が騒ぎますよ。桜でテンション上がるのって、日本人だけなのかなあ…。
「やっぱり、日本みたいに熱狂する国はないようですね。おととし行ったネパールでは、ヒマラヤザクラがタキギにされてましたね(笑)。高さ15mほどの巨木なのに、2mくらいのところまで、枝が全然ない。みんな折り取ってタキギにしちゃう。」
---燃やしちゃうのか…。
「あ、日本の国花が桜って思っている方が多いですけれど、国が正式に決めたものではないんです」
---そうなんですか? みんなそう思い込んでるフシがありますけども。そうなのか。
「さっき話に出た『絶滅』じゃないですが、地球温暖化とは関係なく、ある日突然枯れてしまうかもしれない、って思ったりしますよ。
実際、私が訪ねた名木で、枯れたり、大枝が折れたりという例が、たくさんありましたから」
---桜も生き物ですもんね…。
「なので、1年1年が、とっても貴重に思えるんです。この桜を美しく見られるのは、今が最後になっちゃうんじゃないかと」
---それじゃ、心配で、追っかけずにいられないですねえ。
「そうなんですよねえ…。それで毎年繰り返し、見に行ってしまうんです。そして、早く自分のホームページやブログで、様子を人に伝えなきゃと思うんです。皆さんにも、桜の貴重な艶姿を、見てもらいたいので」
---なんかこう、うーん、中西さんは、桜ファンというより、桜が好きすぎて、「桜のマネージャー」みたいなお気持ちになってますね…。あ、そうか、だからサイトでは、『桜キャスター』って名乗ってらっしゃるんですね。
「そうです(笑)」
---そういえば、桜は盛りが短くて、いさぎよく散るのがいいよね〜、ってよく言われますが……。
「そうですね」
---私も昔はそう思っていたんですが、個人的に粘着気質なせいか、年とるごとに「ほとんど花の散ってしまった葉桜も、可愛いなあ、もっとギリギリまで咲いててくれー」って思うようになってきましたよ。
「桜ファンは『葉桜』って言葉は使わず、『11〜18分咲き』って呼んだりしますよ。14分咲きくらいが最高、っていうファンもいます。」
----それいい! それいいいいいいいいい!!!!!! 30代以上の女子に響きますわ、そのフレーズ!!(話がズレている)
好きなものがあるのって、羨ましい。
それが「人生を棒にふるくらいの勢い」なほど、大変羨ましい。そんなに愛せるものって、あります? 私にはないですよ。
と、こんな変わった知人がいるんですが…というお話を、イベントハウス・東京カルチャーカルチャーのスタッフにしたら、うっかりイベント開催決定となってしまいました。
「桜開花情報の、より正確なつかみ方/どのニュースソースが、今一番使えるか」とか、
「地方遠征する場合の、情報収集の仕方、滞在のコツ(キャッシュカードはゆうちょが便利)」とか、
「桜の種類などの基礎知識から、染井吉野誕生の秘密」まで、ディープな話題が展開される模様。
車移動派の中西さんに対抗して、「全行程、電車&バス」派のピート小林氏も出演されるので、公共交通機関利用法のヒケツも伝授。
そして私もなぜかお手伝いに参加します。
美麗桜写真を大スクリーンで堪能しながら、お酒飲んで、桜の咲く前に前ノリで、桜気分にひたろうぜ。 |