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土曜ワイド工場
 
雪が積もっていろいろ大変な像たち

立像は肩に乗っかられる

先ほどの像たちは胸像であるがゆえに、全体がどっぷりと雪に埋もれていた。

では全身作られた銅像はどうだろう。結論から言うと肩に積もってました。


一見ふつうだけど肩になんかのっかてますよ。
明日のジョーの髪型に見える。マフラーをかけたジョー。
この写真を撮った時期は雪祭りの準備期間でこれ以上は近づけず、ここからしか見れなかった。
きっとすごいことになってるのに。

 

あの有名像はどうか

ところで北海道で像といえば羊ヶ丘のクラーク像だが、それはどうなっているだろうか。観光地なのでまさか積もりっぱなしということはないだろうが一応みてみたい。

で、見てきました。


観光客がまったくいない大雪の日に、
見に行ったけど、

そんなでもなかった。

「有名な像だから雪が積もってもすぐに落とされてしまう!」と思って大雪の日に慌てて行ってみたが、このようにたいしたことなかった。観光名物としてはこれでいいんだと思う。

ちなみに大雪の日を狙っていったためちっとも観光客がおらず、羊ヶ丘行きのバスに乗ったら運転手に羊ヶ丘の従業員と間違われました。

 

これは期待できそう。

実は羊ヶ丘にはまだ銅像があった

クラーク像は不発に終わった。しかし、まったく知られていないが羊ヶ丘には別の銅像もあるのだ。石原裕次郎と作曲家の浜口庫之助の銅像である。

このお二方の銅像、羊ヶ丘のサイトで見てもいい雰囲気をかもし出してたので、本当はこっちを本命にしていたのだ。

さてどうだろうか。

こっちは雪とかより顔に焦点がいく。
こっちはなんだかいいぞ。

石原裕次郎氏の像は雪が鼻にちょこっと付いてるぐらいで、妙ににやけた顔のインパクトに負けている。

それに比べると、浜口庫之助氏のはメガネがちょうど雪の足場となってて、うまい具合におでこに積もってる。この雪、おでこから三角形に広がっているから三角頭巾のようで、まるで死んだ人みたいだ(そうだけど)。


この角度から見るとわかりやすい。

もっとわかりやすくするために描いてみました。


納得していただけましたか。

三角頭巾だけでいいのに描いてるうちに楽しくなって白装束まで描いてしまったが、雪の積もってる部分は三角頭巾のところだけである。白装束は雪の形が三角頭巾に似てることを分かりやすくするための視覚的補佐と考えて頂きたい。

あとやはり念のために書いておくと、浜口庫之助氏はとても尊敬できる方です。

 

究極の銅像率0%

最後に、雪が積もってかわいそうなことになってる像のある意味で最高のものを見つけたので紹介したい。

さていきなりですがクイズです。次の写真の中に銅像はどこにあるでしょう。


この写真の中に銅像があります。

唐突にクイズを出してしまったが、分かっただろうか。たぶんすぐ分かったと思う。

しかしこういった銅像探しクイズとして見せれば目を凝らすのですぐ分かるだろうけども、実際に現場で探していたときはすぐに気づくことが出来なかった。


ひょっとしてこれ?
あーこれだ。

楽聖梁田貞・・・と書いてある。探していたのは「どんぐりころころ」の作曲者である梁田貞氏の銅像なので、どうやらこの白い物体で間違いないらしい。


梁田貞氏の銅像

これもう銅像じゃない。銅像じゃなくてアレだ。


バケラッター

自然のいたずら書き

銅像に雪が積もってかわいそうなことになるのは、雪による銅像へのいたずら書きと言える。

人間が銅像になにか描いたり細工したりするのはいけないことだが、雪が積もるのは自然現象だし、たいていの場合翌日には消えるからだれも困らない。そして人のいたずら書きよりも壮大だ。最後のはクリストの包装アート並みじゃないだろうか。

いつもグランドキャニオンとか派手なものばかり「自然の芸術」と言われるが、こういった地味でポンワカしたものも自然の芸術として観光ツアーを組むべき時なのかもしれない。 

梁田貞氏の平常時はこんなです。(立派な方です)

 
 
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