「もしかして流行ってあったりします？」
「ありますね。色で言うとことしは電球色が来てます」
「青色LEDができてから青白いのが増えましたよね」
「一昨年は青でしたね。去年はピンク」
「へー！そうなんだ！ほんと部外者にはまったく分からない話ですよ」
「モチーフもの（キャラクターや星形などなにかの形が表現されたアイテム）にも新作とかありますし」
「ディズニーはほんとよく見かけますよね。舞浜ではサンタよりディズニーが多かったですよ」
「ディスニーでいうと、今年はスティッチがきましたね」（左）

「あと、今年出てきたもので一番びっくりしたのが東京タワー」
「東京タワー？もはやクリスマスとなんの関係もないじゃないですか」
「しかもけっこう高価なんです。たぶん数万する」
「そんなに」
「たぶん、ここらへんの商品って、利益率相当高いんじゃないでしょうか」

などと冷静に言うが、Uさんだって浮カレンジャーなのだ。目を覚ませ。

ぜひ見せたい浮かれ電飾作品が2軒ある、とのことでさらに案内してくれたのは少し行った畑が広がる地域。この2軒はもともと農家でずいぶん前から浮かれているのだそうだ。なんとなく浮かれ電飾は新興住宅地にあるものだと思っていたが、そうでもないということか。今後の研究が待たれる。

畑の向こうになにやら明るいものが見える。なんだかすごいぞ。

「規模もすごいけど、上手いんですよ」

「すごいでしょ？これを見るたびに、自分はまだまだだなあ、と思うんですよ」
「いや、もうこれは別次元だと思いますけど…これを目指したいんですか？」
「うーん、やっぱりやるんだったらとことん…って感じですかね」
「いや、それはどうでしょう」 不安なのは、この発言を聞いて奥さんもべつに何も言わなかったことだ。だれかこの二人を止めてくれ。