二日目突入
一日目でバナナが取られなかったのはかなり予想外だが、相手も夜の商売だ、暗くて気が付かなかっただけかもしれない。寛大な気持ちで二日目の夜を迎えた。
夜11時を回った。今日もやはり誰もバナナに見向きもしない。設置場所が高すぎたのだろうか。せめて野球部が取ってくれたらぎりぎり記事にもできるのだがな、とかなり妥協的な気持ちでバナナを見上げていると、ふと近くの枝で何かが動いたような気がした。息を殺して様子を伺う。すると。
ポトリ。
モモタマナの実が僕の前に落ちてきた。いる。闇に目が慣れてくるにつれ、木の枝に何かがとまっているのが見えてきた。こいつが「食べてるやつ」の正体だ。 |