「酔っ払いのお土産」というステレオタイプなイメージがあるだろう。右のイラストで、陽気な酔っ払いが家族へのお土産に、寿司の折り詰めなどをちょこんと提げている、というよく見るアレだ。
長年もやもやしていた。アレについて何かやってみたかったのであるが、ふと「このお土産が酔っ払う」というのはどうだろう、と考えたこの秋。
では、やらねばならぬ。 ウイー、ヒック、はじめるぞー。
(乙幡 啓子)
酔っ払い機構
「酔っ払う」という動きを折り詰めに持たせるにはどうするか。電気的なものや図画工作程度の単純な仕組みなどいろいろと考えあぐね、ここはひとつ市販の工作キットに頼ることにした。今回使うのは、タミヤさんの出しているこれ、「3速クランクギヤーボックスセット」だ。
「ここはひとつ、タミヤさんの工作キットに頼ることにした」と、サラッと書いたが、私は人生でこのようなものを買うのは初めてだ。正直、パッケージを見比べてもイメージが鮮明にならない。しかし、最初から難しく考えるからわかるものもわからなくなるのだ、説明書は日本語だ、読めばわからないものはない、と自分に言い聞かせ購入。
パーツをひとつひとつ切り離し、手順の通りに組んでいくうち、なんとなくその形状や仕組みの奥にある必然的な何かがわかってくる気がする。こうやって勘が養われていくのだろうか。男の子は小さいときから、プラモ作りなどによって体感していくのだろう、見習うべきことだ。
このへん、知っている方にはなんともない部分だろうが、私はいちいち感心しながらいじっております。そしてこのへんに興味ない方、次のページで格段に寿司っぽく、そして図画工作っぽいたたずまいになってまいります。
ところで、買ったキットにはギアとモーターがセットになっている。でも当然エネルギーがないと動かないわけだ。「電池」である。なので別売りの電池キットも買う。それもイチから組み立てる。あれ、私何作るんだったっけか。