民話の感触
さっそく解体作業だ。結び目を探してとにかくやってみよう。進むしかない。
声が次第に大きくなる
だんだん核心に近づいてきた。いや、米俵の核心は当然「米」だが、見たこともない内部が現れ始めると興奮するのだ。ふだん米の包装材を扱っている田中さんも「ここまでは見たことがないです」と興味津々だ。
1アクション進むたび、ひゃー!うおー!とうるさい。私が。でもどうしても声が上がってしまうんだ。
中には今日は軽い詰め物が袋に入って収まっていた。米を入れる場合も、現在はいったん袋に入れて収めるのだが、昔はここにじかにお米をいれていたわけだろう、ザザーッと。
ここまで見せていただき、だいぶ興奮も収まってきた。静かにもとの形に戻し、最後のお願い。 「かつがせてください」。
米俵をかつぐ。あるようで一生ない体験だ。銀座の取引先でのイベントも、かついで写真を撮る人で大盛況だったという。
よっこいせ。中身は詰め物だが、米俵自体もなかなかずっしりとした手ごたえだった。