教習車はフェラーリ

若き日の清原をはじめ、多くの有名人が乗っていたという伝説的名車。まさか自分が運転する日が来るとは思ってもいませんでした。
普通のクルマとの違いを分かりやすく説明するため、レンタカーなどでもいちばんポピュラーなトヨタのヴィッツと比較してみます。

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助手席に乗り込み、お店の方の運転で雨の国道をドライブ。加速はさすがに凄いですが、幅の広さと低さのせいかどっしりと落ち着いていて、非常に安定しています。乗り心地も固くなく、ハッキリ言って少し拍子抜けなくらい。背中から感じる12気筒エンジンの振動と大きめの排気音が気持ちよく、ああ、このまま少し走ってお店に帰るだけでも僕は十分満足かも知れない…。なんてことを考えていたら道幅の広い路肩に停まり、「では交代しましょう」との声。

ええっ、もう僕が運転するんですか！？

ついにフェラーリを運転

ま、フェラーリなんて言ったって、ちょっとパワーがあって高いだけで要するにクルマでしょ。いつもの運転と何ら変わりないじゃん。楽勝ですよ楽勝。
と自分に言い聞かせながら運転席に座ると、お店の方からアドバイスが。

• 特に1速のギアが入りづらいので、焦らないでうまく回転を合わせて
• 半クラはクラッチが傷むのでなるべく使わないで
• ギアチェンジが終わったらすぐにクラッチから足を離して
• ちょっとでもクラッチを触っていると熱が出て、最後は炎上します

もはや半ベソ状態。あこがれのスーパーカーを初めて動かす、という感動に浸る余裕はまったくありませんでした。
しかし多少悪戦苦闘するも、何とか無事にお店まで戻ってきました。ひとつ分かったのは、信号からのスタートで多少手こずっても、後ろのクルマからクラクションを鳴らされない、ということ。そうか、僕はいま「向こう側の人」なのか。

続いて、一緒に来た知人がレクチャーのためテスタロッサに乗って出て行きました。帰ってきたらいよいよ本番、テスタロッサとディアブロに分乗して1時間の試乗タイムとなるわけですが、一度経験したことによって緊張はなくなったものの、僕の中では数分の運転でだいぶ満足してしまいました。もうこのまま帰ってもいいんじゃないですか？壊す前に。

悪魔が目を覚ます

無事に2人のレクチャーが終わり、いよいよディアブロのエンジンに火が入ります。その瞬間、店内は隣の人との会話も困難なほどの爆音に包まれました。ちょうどお昼時を過ぎていて、ほかにお客さんがいなかったのが幸いです。
シャッターがゆっくり開き、中から異様なオーラを放つクルマが姿を現しました。このとき、僕はとんでもないことをしてしまったのではないか、と少し恐ろしくなりました。
ちなみにディアブロとはイタリア語で「悪魔」の意。まさしく悪魔が目を覚ましたのです。

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白に続いて、お店の奥に停まっていた赤いディアブロも出てきました。ディアブロ同士の入れ換えなんてまずお目にかかれません！これ見られただけでも浜松まで来た甲斐がありました。

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いよいよ、2台に分乗してのドライブです。お店の方によると、ディアブロは「テスタロッサより全体的に少し重いだけ」だそうですが、僕はまずテスタロッサで様子を伺うことにしました。いきなりディアブロは怖すぎます。
先ほどレクチャーしてくれたお店の方の先導で、片道約30分のドライブがスタートしました。