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フェティッシュの火曜日
 
和光のディスプレイ制作現場に密着

微調整とのたたかい

そしてシャコーさんでの取材から2日後。和光の閉店を待って、旧ディスプレイを搬出し、新ディスプレイを設置するところにお邪魔した。


おなじみ、銀座のランドマーク。

設置箇所は地下鉄コンコース、玄関、そして大小のショーウィンドウ。設置時間は、閉店後の6時過ぎから、早ければその日のうちに終わるが、デザインの変更などが発生すれば朝の開店後までずれ込むこともあるという。

銀座の真ん中で徹夜する覚悟で、ウィンドウの前に貼りついた。まずは地下鉄コンコースから、主に写真で追っていこう。


ウィンドウを鍵で開け、中から木枠ごと取り出すのだ。
きらきらのウィンドウの裏は、芝居の舞台裏みたいでした。
新ディスプレイも木枠でユニットを作ってある。
電動ドライバーでネジ止め。
設計図どおりに、曲尺できっちり位置決め。
色のかすれた部分をあとから彩色。

メインのウィンドウでは、18時に旧ディスプレイの撤去開始。そして背景の塗装と乾燥が行われ、新ディスプレイの設置は21時ごろからの作業開始となった。


これが旧バージョン。メディアアートのよう。
正面から見ると、数字や図形が現れる。
搬出したトラックいっぱいの旧ディスプレイは、シャコーに持って帰る。ご苦労様です。
こういう作業中のところに出くわすことはありますが、じっと見る機会ってあまりないですね。
壁が整った後で、塗装済みの板を下に敷く。
ビニールを敷いた上に、次々にパーツを搬入。

この設置の前に、工房でも一度組み立てて完全なリハーサルをするそうだ。その時点で修正が生じることもあり、調整に調整を重ねてこの日を迎えるわけだ。だが・・・。


位置決めしつつ、慎重に進めていく。
社長から内部スタッフに無線で指示が飛ぶ。
「あの部品」はこんなところに!
取り付けては、全体のバランスや見え方など検討しつつ、微調整を続ける・・・。

ひととおり組み終えた(と思った)時点で真夜中の0時。

「構成はだいたい終わったから、終電でお帰りなさい」との言葉をスタッフの皆さんからいただき、じゃあ翌日あたりにでも完成したディスプレイを見に来ることにするかね、と思い、その日はその場を後にした。だが・・・。

後日スタッフの方から聞いた話によると、設置作業は結局翌朝5時までかかったそうなのである!
微調整につぐ微調整で・・・。たいへんな仕事だ。でも他社の人や一般人も注目するウィンドウを毎回演出するというのは、こういうことなのかと瞠目したのであります。

最後のページで、完成後をお送りします。



 

 
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