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ロマンの木曜日
 
池の中を撮る
15年ぶりの水遊び


私は公園が好きだ。 ベンチに腰掛け、揺れる木々やきらめく池を眺めているだけであっという間に時間が過ぎてしまう。 特にこの新緑の時期、より鮮やかになる草木の色を見に、公園に足を運ぶ回数も増える。

そんなある時、近所の公園で池を眺めながらふと思った。 この池の中は、一体どのようになっているのだろう、と。

これまでいろいろな場所の池を見てきたが、それらは全て地上から見た池の姿。 人が入れぬ池の中、その水中の光景は地上から見たときのそれとは同じでないだろう。 はたして、池の中にはどのような世界が広がっているのだろうか。

今回、私は池の中を撮影してみることにした。

(text by 木村 岳人



秘密兵器登場

当然のことであるが、池の中を撮影するということはカメラを水に入れなければならない。 しかし、防水機能を持たない通常のカメラでは、水に入れたら壊れてしまう。 そこで登場するのがこれだ。


デジカメ用ハウジング

これは、いわゆる防水プロテクタのようなものである。 ダイビングなどのマリンスポーツで、わりと一般的に使用されているものだ。 今年の正月、某電器屋で購入した1万円ぐらいの福袋に、デジカメとともに入っていた。 これにデジカメを納めて池の中に沈め、水中の写真を撮ってみたいと思う。


やってきたのは上野公園

私はまず上野公園へと向かった。 公園といえば上野公園、上野公園といえば不忍池だ。 休日の上野公園は人が多く、やや落ち着けない嫌いはあるものの、 そこは東京を代表とする公園、ぜひとも押さえておきたい。

意気揚々と上野公園へ向かった私であったが、 そこで思わぬ事実を知ることになる。


一見平和そうな不忍池だが…… ワ、ワニガメ?!カミツキガメ?!

なんということだろう。 この池には、ワニガメやカミツキガメが生息しているかもしれないというのだ。 これらのカメは、人に噛み付くことで悪名高い外来生物。 誰だそんな危険な生物を、こんなところに離したヤツは。

最初の予定では、素手でカメラを池の中に突っ込み、シャッターを切るつもりであった。 しかし、ヘタに池の中に手を入れてカメに噛まれたらたまらない。

とりあえず、池の中に手を入れなくてすむよう、 カメラのストラップを長くしてみることにした。 釣りのようにカメラを池に吊るし入れ、 タイマーで水の中を撮影しようという寸法だ。


ビニールヒモでストラップを延長 これでどうだ!

これならば、直接池の中に手を入れることもない。 カミツキガメに噛み付かれる心配も無い。 さらに念には念を入れ、軍手も用意した。 準備は万端。さぁ、いよいよ撮影開始だ。


 

 
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