江戸ッ子寿司は鹿児島の店
…と、ちょっとわざとらしい展開になってしまったが、江戸ッ子寿司は鹿児島市内の天文館とよばれる繁華街にあるのだ。 ついつい勢いで鹿児島に来てしまったが、はたしてその甲斐はあるのだろうか。
心配を胸にお店へ
それにしてもしかし、焼酎無料とは思い切ったサービスだ。 いくら焼酎の本場といえども、焼酎を無料で提供するなんてことが本当にあるのだろうか。 例えば紙コップか何かを渡されて、セルフサービスでとても薄い水割りの焼酎を飲んで、それでおしまいなのではないだろうか。 不安は残るも、まずはこの目で確かめなければ。 メールをくれた友人と待ち合わせて、お店へと向かった。
ごめんください
玄関を開けてのれんをくぐると、カウンターの中の寿司職人さんたちが「いらっしゃいませ」と声をそろえた。 なんと、このお店、回っていない。 回らないちゃんとした固定式のお寿司屋さんだ。 焼酎無料飲み放題なんていうから、てっきり回転するものだとばかり思っていたが、本物のお寿司屋さんだ。 こんなに立派な店で、本当に焼酎が無料なのだろうか。
一杯目は遠慮してビール
お店の雰囲気は、ちゃんとしたお寿司屋さんである。 表の看板を見なければ、焼酎が無料で飲み放題だなんてまるで想像できない。 どうやら無料の焼酎はセルフサービスのドリンクバーではなさそうだ。そういう雰囲気ではない。 さっそく一杯目から焼酎を頼んだのでは無粋な気がしたので、まずはビールでのどを潤すことにした(この日の鹿児島はとっても暑くて、のどが渇いていたし)。 そういえば知らない街で知らないお寿司屋さんに入るなんて、生まれて初めての経験だ。
食べ物も安い
知らない街で知らないお寿司屋さんに入って、一番心配なのがお値段である。 いくら焼酎が無料でも、食事が高価では意味がない。 しかし、メニューを見て一安心。 例えば刺盛りが一人前1500円である。それほど高くはない。 友人の分と二人前の刺盛りを注文しようとしたところ、 「けっこうボリュームがありますから、一人前で充分ですよ。」と職人さん。 出てきた刺盛りを見て納得。 この量で1500円とは、と驚いた。 しかも、とてもおいしいのだ。 これで本当に焼酎が無料ならば、この店はパラダイスだ。
すいません、焼酎ください
ビールを飲み干し、いよいよ無料の焼酎をいただいてみることにした。 念のため言っておくが、「無料」とは、「タダ」ということだ。 つまりお金が要らないということである。 それはすなわち0円ということであり、「ほれ、飲みなさい」ということである。