いろんな壊し方があるらしい

　大きい建物を壊すときは、いろんな壊し方があるらしい。いろんな区画整理の現場を見て思う。

　真ん中に大穴をあけて、両サイドを壊すの方法や、写真のように、いくつも縦に亀裂を入れる方法もある。この方法はひょっとして廃墟となったこの建物に誰も入らないよう、階段だけを壊した結果かもしれない、と適当に想像してみた。専門家ではないので薀蓄は語れないけれど、壊れる過程を見て立ち止まって見てしまうことはよくある。

　今までいろんな区画整理の現場を見た経験上、結構中途半端に壊して、次の破壊のステップまで何もしない時間が結構あるようで、「ハッ、写真撮りたいけれどカメラがない！」なんてときもカメラを取りに帰って、また区画整理の現場に来ても同じ被写体が残っていることはよくある。運が悪ければ、壊れちゃってるだろうけど、たいていは残っていて、その雄姿を記憶することができる。