「パカーッ」と効果音でも付けたかのように、おにぎりが割れた。というか、崩壊した。
まさかこれほどまで下手だとは。さっきまで列を成していた求婚者たちが、われ先に逃げ出すのが見える。待って。
いや、確かに今回は米が炊き上がったとき「ちょっと水が足りなかったかなー」とは思ったのだ。だからって、ここまで崩れるか。この崩れっぷりは、食べ物のそれではない。建築物とか土砂崩れとか、そういう類の壊れ方だ。
ふだん、いかにラップに助けられているかが、よーく分かった。ラップさまさまだ。
じゃあ、崩れないおにぎりって、どうやって作ればいいんだろう? |