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ちしきの金曜日
 
どう見える?ネガポジ反転実験
 


 画像ソフトによくある処理、ネガポジ反転。個人的には必要があって使ったことのない機能でもある。

 普通の写真でもあの加工をするだけでショッキングなものになる。衝撃性を表す演出として、テレビなどで用いられるのはしばしば見かけることだと思う。

 なぜだか「ガーン!」という感じになるネガポジ反転。ならば、はじめから被写体をそれっぽく塗ってしまっても同様の印象は演出できるのではないだろうか。

 そして、その写真をネガポジ反転加工したら……?

 説明よりもやってみせる方がわかりやすい話だと思う。実際に試してみました。

小野法師丸



●湧いてきた素朴な疑問

  ネガティブとポジティブについて湧いてきた疑問。今回は別にメンタルな話ではなく、あくまで画像処理のことだ。きっかけは普段から使っているウェブページ編集ソフトだった。

 いつも使っているそのソフト、画像を範囲指定するとその画像がネガ化されるのだ。


かわいい栗まんじゅうを範囲指定すると…
ショッキングな栗まんじゅうに

 この仕様にはどうも慣れず、いつも「なんでこんなにショッキングになるんだろう」と思う。

 誰が発明したのか、いつ頃からこうした演出が行われるようになったのかはわからないが、ネガ化するとそうした雰囲気になるというのはすっかり定着していることと言っていいだろう。


「えっ、お前にレモンは似合わないって?」
ガーン

 今回ふと思いついたのは、ある物をネガ化したときの色に塗って、その写真をネガ化したならば、逆にもともとの色になるのかどうか、ということだ。

 言ってることがちょっとわかりにくいかもしれないので、さっそく実験してみよう。今回モチーフに選んだのはこれだ。


静物の定番、果物と野菜
意外と安くよい出来のが売ってました

 きれいでわかりやすい色をした果物と野菜。とは言っても、これらには色を塗っていくわけなので、今回はイミテーションを用意した。よく出来ている思う。

 さて、ではまずこの写真を画像ソフトでネガ化してみよう。


なぜだかショッキングな果物たち

 やはりなんだか衝撃的な感じになる。そして今回の実験では、これら果物たちを上のようにネガ化した色に塗ってみるわけだ。


ショッキング化されていく野菜たち
あり得ない色になっていく

 今回のものはイミテーションなので塗っていくことに罪悪感はないのだが、それでも果物や野菜を普通ではない色にしてくのはなんとなく違和感を覚える。

 そしてしばしの作業を経て、こんな感じになった。


リアルにネガティブなフルーツたち

 ショッキングと言えばショッキングだろうか。やはり、なんだかどうしちゃったんだという雰囲気にはなったと思う。こんなのが本当に実ってても手は伸びないだろう。

 改めて、普通色の写真をネガ化したものと並べてみる。



 微妙な色合いを出すのがなかなか難しく、レモンやピーマンなどはちょっとうまくいっていない気がする。

 そういう意味では結果が心配なのだが、ネガ化した色に塗ったものたちの写真を、画像処理ソフトでネガ化してみる。さあ、うまくいくだろうか。


あり得ないレモンだが
お、まずまずうまくいっただろうか
見たことない色をしたピーマン
うーん、腐ったピーマンのようになってしまった
食べたくない感じのイチゴ
おお、イチゴらしく戻ったぞ

 思いついたときのは本当にうまくいくものだろうかと感じていたのだが、そこそこうまくいったというくらいには言ってもいいだろうか。

 ネガ化した色に塗ったものをネガ化すると、大体本来の色に戻る。ほぼ理屈で考えた通りになった。


「えっ、お前にはイチゴも似合わないって?」
ガガーン

 ご覧のように、私自身はショッキングになっても、イチゴはイチゴらしい色のままだ。

やっぱりちょっとショッキング

●まあまあ納得した実験結果

 3つを並べてネガ化してみると、こんな感じになる。

 確かに色は本来の色にそこそこ戻っているのだが、衝撃的な感じはやっぱり否めない。独特の光沢とでも言えばよいだろうか、それがそうした雰囲気を出すのだろうと思う。


 

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