デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示


ちしきの金曜日
 
未知のローカルデザート「カンロ」を食べに行く

●カンロ目指してさまよえる旅

  大根を買って満足しそうになっているカンロ探しの旅。これじゃいけない、ラーメン屋さんのご主人からもらったのは情報だけではなく、人のやさしさというエネルギーなのだから。


たどり着けない


 そう思いつつ、またも別のスーパーに着いてしまった。

 じっくり読んでオネスティではないかどうか確かめてみたが、ヤオハンと書いてある気がする。それでもなんとか売ってないものだろうかと思って店に入ってみる。


あった!
探していたのはこれだ

 しばらく探して見つかったぞ。これだこれだ、オレンジ色のゼリーのようなものだと聞いていたが、まさにそれだ。

 「懐かしの味!!」「佐野名物」「驚異の寒天パワー」などと、添えてあるコピーも力強い。3カップで200円ちょっとというのも手頃な値段だと思う。

 ラーメン屋のご主人にはちょっと申し訳ない気もしたが、ついに発見したカンロ。車に戻って早速食べてみよう。

 

●人の親切さを忘れて食べるカンロ

 情報とは別の店で手に入れられたカンロ。外で気持ちよく食べたいところではあったが、取材当日は雨だったこともあり、車に戻って袋を開けてみる。


なんかかわいいぞ


 袋のデザインも味があってかわいらしいカンロ。

 少し読みづらいが、袋の上のところに「季節限定品」と書いてある。さらに続けて「10月〜6月」とも。知人が言っていた「今ならカンロのある時期だね」とはこのことだったのだ。

 あとから調べたところ、夏季は品質管理が難しいためであるらしい。実は秋からカンロシーズンになっていたのだ。


これまたかわいいみつの小袋
みつを入れてかき混ぜると、さらに雰囲気出てきました

 添付のみつを入れて、こぼさないよう注意してかきまぜる。食べてみると……ふむふむ、これはさっぱりしておいしいぞ。

 オレンジ色のこのカンロ、実は色がつけてあるだけであって、味はオレンジ味ではない。ごくごくかすかな甘みがあるかもしれないが、基本的には寒天オンリーの味。


不思議なうまさだけど、しっくりと来る感じ


 つまり本体に味はないわけだが、その分みつの味がシンプルにからんでおいしい。

 なんてことのない食べ物、とも言えてしまうもののはずなのだが、どうしてこんなにおいしく感じるのだろう。すいすいと喉の奥に入っていき、ぺロッと食べてしまう。

 うまく伝えられた気がしないこのうまさ。同行の知人も「不思議とおいしい…」との感想。

 さて、カンロを食べられて満足なのだが、ラーメン屋さんで教えてもらった店にはたどり着けていない。もう少し旅を続けてみたい。


 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ

 
Ad by DailyPortalZ
 

アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation