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ロマンの木曜日
 
東京無料バスツアー
無料ですよ、タダですよ!

「タダより高い物はない」という言葉がある。
無料というとついついつられてしまうが、結局のところは高くつくという意味なのだろう。
実際にそのような経験をしたという話しも聞いたことがあるので、説得力のある言葉だ。
ところで、ひところよりは落ち着いたが、原油の値段が高騰している。
そのせいでガソリンが値上がりしたり飛行機の運賃が高くなったりと、庶民の生活にも少なからぬ影響をおよぼしている。
そんな世知辛い昨今、我々の力になってくれるのが無料バスだ。
皆さんの住む街にも、「○○温泉行き無料バス」や、「ショッピングセンター行き無料バス」のような、料金がかからないバスが一本くらいは走っているのではないだろうか。
東京にもそのようなバスがたくさん運行されている。
そんな無料バスのいくつかに乗ってきた。
はたして、「タダより高い物はない」というのは、本当なのだろうか?

工藤 考浩



新宿の無料バスに乗る

新宿の西側、東京都庁などがある新宿副都心にも、無料のバスが走っている。
西新宿の高層ビル街の一角にある新宿パークタワーと、新宿駅西口とを往復する無料シャトルバスが運行されているのだ。
新宿パークタワーは新宿駅からやや離れており、徒歩での移動が大変なので設けられた路線なのだろう。


新宿パークタワーへの送迎バスだ

 

新宿パークタワーへ

このシャトルバスは、おおよそ10分間隔で運行されているので、「行けば来る」という感じだ。
無料なのに、地方のバスなんかよりもよほど便利だ。
ボクがバス停に着いた時もちょうどバスが止まっていて、すぐに乗ることができた。
乗るとすぐに走り出したところを見ると、ボクのことを待っていてくれたようだ。
ありがとう、タダなのに。


無料なのに待っていてくれた、急げ

 

スカイスクレイパーと無料バス

新宿駅西口の新宿エルタワー前を出発して、高層ビルの間をすり抜けるようにバスは走る。
車内は満席だが、立っている人はいない。
このバスは、新宿パークタワーを利用する人のためのバスなので、途中に停留所はない。
出発してから10分程で、目的地の新宿パークタワーに到着した。


座席数の少ない小さなバスだ

新宿パークタワーに到着

 

お金を払いたくなる

ボクは会社の近くにも家の近くにも牛丼チェーンの「松屋」があるために、松屋で食事をする機会が多いのだが、事前に食券を買う方式の松屋に慣れてしまうと、たまに吉野家で食事をしたあとに、ついうっかりお金を払うのを忘れそうになってしまう。
「お客様、お代の方がまだですが!」
と店員さんに呼び止められたこともある。
慣れとはおそろしいものだ。
気をつけなくちゃ。


なんだっけ、そうだ、バスの話だ。
この、「無料バス」というのも、お金を払わずに乗ってお金を払わずに降りるというのが、なんとなく調子が狂う。
今回は無料バスに乗るためにあらかじめ調べてきたのでよかったが、なんの予備知識も無く行き先表示を頼りにバスに乗り込んでいたとしたら、きっと財布を持ったままで、もじもじしていたことだろう。


どどーんとそびえる新宿パークタワー

 

ちょっとぜいたくな休日の過ごし方(バスは無料)

新宿パークタワーにはパークハイアット東京という高級なホテルが入っている。
他にも「コンランショップ」を始めとするインテリア関係のお店もたくさんあり、ビルの中もオシャレな装いの人が多かった。
地下にはレストラン街もあり、和洋中それぞれのおいしそうな(高級そうな)飲食店がずらりと並んでいた。
たまには優雅に、デザインの洗練された家具や雑貨などを眺め、有名店で食事をする、なんていう休日の過ごし方もよいのではないだろうか。

無料バスが新宿パークタワーを利用する人のためのバスなので、ボクもこのレストラン街でランチにして、バスへの義理を果たそうと思った。
レストラン街のはじっこに「ペッパーランチ」を見つけたので、ボクもここなら手が届きそうなお値段だということで、腹ごしらえをした。

もちろん帰りも無料バスに乗って新宿駅へと戻り、次なる無料バスの発車場所、東京駅へと向かったのだ。


ごちそうさまでした

新宿パークタワー:交通のご案内


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