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ちしきの金曜日
 
築地市場でターレー試乗会

ターレーダビッドソン特設開場に向かう

市場内でターレーの働きぶりに納得したところで、イベントのスタート時間が迫るターレーダビッドソン特設会場へと足早に向かう。

さすが築地、ターレーは市場の外でも景色にとけ込んだ、当たり前の存在となっている。


市場外でもターレー。 ガソリンスタンドでもターレー。

ガソリンスタンドで給油するターレーの違和感、なんとなく海外旅行気分にさせてくれる存在だ。いや、日本に旅行に来た外国人気分といった方が正しいかな。

 

特設会場に到着だ

イベント開始の11時より少し前、築地場外市場から大通りを挟んで反対側に設けられた特設会場に到着。

看板にもやっぱり「ターレーダビットソン」と堂々書かれている。イラストはダビッドソンを意識してかオレンジ色だ。

ハーレーというよりは、どちらかというと工事現場風の感が否めないが。


無料、でいいのかな。

このイベントに参加できるのは、先着60名様限り。

こんなに面白げなイベントなので、すでに長蛇の列ができていて、もう定員オーバーだったらどうしようとちょっと不安だったのだが、並んでいたのは女性客2名だけだった。


こんな楽しそうなイベントなのに。 特設コース。都会に空き地を見つけたよ。

さっそく張り切って受付へ行き、誓約書に必要事項を記載していると、ブロロロンとハーレーとはいわないまでも、国産アメリカンバイクくらいは乗っていそうなお兄ちゃんが、市場でさっきまで働いていたと思われるターレーを転がしながらやってきた。ブロロン。


誓約書への署名と免許証の提示が求められます。 颯爽とターレー登場。

 

ターレーはダビットソンじゃなくても、かっこいい

会場に置かれた三宅水産提供と思われる市場用、いや試乗用のターレーをしばし眺める。


正面から。思った以上に丸くてかっこいい。 背面から。けっこう四角くてかっこいい。

うん、どこからどう見ても大変かっこいい。

本体よりも大きいハンドル、青と赤に塗られた丸いバンパー、フラットで使いやすそうな荷台、椅子すら排除された剥き出しの運転席、どれも一般道を走るための乗り物とは大きく異なる、市場が生み出した機能的フォルム。

もうダビットソンなんて関係ない。

係の人に、「ターレーダビットソンってなんですか?」という質問をする必要がないくらいにかっこいいのだ。

聞くのは野暮だ。

 

ターレーの動かし方

そんなかっこいいターレーに早速試乗してみよう。

ターレー、どこをどうすれば動かせるのかが全くわからないので、乗る前にもちろんインストラクターの方に運転方法を習ったのだが、これがなかなか面白い。

まずハンドル、これは二重になっている輪っかの外側で、これを左右に回せばその通り曲がってくれる。

そしてハンドルの内側の輪っかがアクセルだったりする。これを親指で押すと加速する。指で押すアクセルって新鮮。

中央付近にあるのがチェンジレバー。車でいうとシフト。前に倒すと「前進」、後ろが「後進」、そして真ん中が「中立」だ。


親指で押すアクセル。

中立、「Neutral」の直訳で至極真っ当なのに、なんとなく違和感があって楽しい。

中立、なんとなくスイス製みたいでかっこいい。

 

ターレーの止まり方

ハンドルとアクセルを習ったので、次はブレーキ。

ブレーキは右足で踏むタイプで、運転中にうっかり何度もアクセルと間違えて踏んでしまった。

そして運転席後方にある自転車の空気入れみたいなのがサイドブレーキ。「ちょっと置いてあるだけ」っぽいが、ターレーの大切な部品なのだ。


右足がアクセル、じゃなくてブレーキ。 空気入れ、じゃなくてサイドブレーキ。

ウインカーとかミラーとかは一切無し。

クラクションは口頭で。

講習終了。


全然覚えられなかった。

 

試乗スタート

一通りの動かし方を習ったところで、インストラクターの指示の元、チェンジレバーを「前進」へと倒す。

すごいドキドキする。

アクセルが、どれだっけ。もう忘れた。

そうだ、親指だ。

親指にググっと力を込める。

ターレーがゴロゴロと前に動き出した。


動いた!楽しい!

すごいすごい、アクセル押せば加速する。

ハンドルを回せばちゃんと曲がる。

ナイスレスポンスだ。

すごいぞターレー。

ブレーキは、ええと右足か。


動画だとこんな感じです。昭和風サイレント映像。

立って運転する乗り物っていうのが新鮮。

ターレーはフルオープンでヘルメットも不要なので、開放感抜群で気持ちがいい。

ああ、潮風を感じるぜ。

ブレーキは、ええと右足か。

 

模範演技

おっかなびっくりノロノロと運転していたら、インストラクターより「全力出しても20キロくらいしか出ないから大丈夫!」といわれたので、その気になって加速しようとしたら、「でもスピード出して加速すると片輪浮くから気をつけて!」とのアドバイスがあった。

試乗客がとぎれた時に、インストラクターが一人で乗り回しているのを見たら、本当に片輪が浮かせて走り回っていた。WRCのイベントみたいだ。

でもあれだと荷物が落ちるのでマネをしてはいけないなと思った。


インストラクターによる模範演技をお楽しみください。

一緒に参加した友人がラジオのインタビューをされて、ターレーの感想に続いて唐突に、「最近気になったニュースは?」と聞かれて困っていた。 もう一人の友人にこの写真を送ったら、「私がすごい笑顔なのは教えてくれた人がかっこよかったからじゃないの!ターレーが楽しかっただけなの!」という返事が来た。

ターレー試乗会、実際に運転したのはほんの数分だったけれど、とても貴重な体験だった。

「世の中にはターレーに乗ったことがある人間と、そうでない人間の2種類がいるのだ」とかいいたくなる程だったが、それはよく考えたら当たり前のことだ。

ありがとう築地市場、今度はちゃんと魚を買いにきます。

ターレー、欲しい

今回のターレー試乗会は、試乗会とはいっても、購入を検討するためのものではなく、あくまでアトラクションとしての試乗だったのだが、もし試乗後に購入を勧められたら、うっかり見積もり依頼くらいはしていただろう。危ない。

もし私の住む家が、東京ドーム何個分とかの豪邸だったら迷わず買う。

試乗後、参加賞としてターレーのピンバッチとプリミティブな「築地場外市場」ストラップをいただいた。かわいい。

やっぱり来てよかった。

来年もまた来ようかな。

 

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