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チャレンジの日曜日
 
本川越は本当の川越か

ぶらり関東郊外の旅


 頭に「本」がついた駅名がある。関東だけ見ても東京都の「本駒込」、神奈川県の「本厚木」、千葉県の「本八幡」、埼玉県の「本川越」などなど。しかもこれらの駅の隣か近所には「駒込」「厚木」「八幡」「川越」という駅もある。「新」でなくて「本」。本物志向を目指したのか。本のつく地名は本当に本物なのか?ひょっとして「本」がつくだけに本屋があるのか。

 よくわからなくなってきましたが、謎解きをするため、本川越に出向いてみました。

ライスマウンテン

川越駅(JR・東武) VS 本川越駅(西武)

 小江戸とも呼ばれ、古い町並みも健在の歴史ある街川越。両 駅間は徒歩で15分。この間はクレアモール(サンロード)という川越屈指の商店街が繋いでいる。

 歴史的には本川越のほうが開業が古く100年以上の歴史がある一方、川越駅は100年に満たないのだそうだ。本川越駅は元々川越駅だったのだが、あとから東武が駅を作ったときに、本物だといわんとばかりに本川越と改名したんだとか。うーん、本物だ。

 地理的にいうと、本川越駅からのほうが、川越市役所や、小江戸を代表する古い街に近い。そうすると本川越駅のほうが有利か。

 まぁいいや。とりあえず実地検証だ。


川越駅前 本川越駅前

見た感じ駅前は互角の勝負っぽい。


川越駅前の「アトレ川越」内。左に川越駅方面、右に本川越駅方面。
やはり勝負は互角。

両駅の間にあるクレアモールの商店街でも、方向表示に両駅を扱ってる。
互角だ、多分。

こちらでは川越駅しか紹介していない。
標識だけならジャッジ3−2で川越の判定勝ちだ。

で、次に店の支店名が「本川越店」と「川越店」とどっちが多いのか歩いてまわって調べてみた。上が川越派、下が本川越派だ。



 その結果わかったことは、本川越駅周辺、徒歩3分圏内は銀行でもレンタカーでもレストランでも「本川越店」となるが、それ以外の場所では「川越店」表記だった。本川越駅と川越駅の中間では完膚なきまでに「川越」が幅を利かせていた。本川越の敗北である。

 川越という街なので、結果的に本川越駅周辺以外は「川越店」という支店名がほとんどだ。当然のように川越の勝利。

さらに気になった場所をピックアップ。



本川越駅周辺にはブックオフなど本のマークがついた本関係の店が多く、まさに"ほんだらけ"。さすが”本”川越だ。ポイントをあげたい。

本川越駅の自動改札にて。「西武線です!」というシールは、
ひょっとしたら本家が東武やJRの 川越駅にあるかもという気の緩みを
垣間見た気がした。そりゃぁないぜ。

結果はこんな感じだ。

  • 歴史→本川越の勝ち
  • 地理→本川越の勝ち
  • 駅前→ドロー
  • 道先案内→川越の判定勝ち
  • 支店名→川越の勝ち
  • 本屋→本川越の周辺のほうが多そう
  • 自動改札→本川越の譲歩

 総合するときっと3勝3敗1引き分けでドローだ。勝負はつかないほうがときに平和で、不公平なくすがすがしい。本川越でもいいじゃないか、川越でもいいじゃないか。


川越よいとこ一度はおいで♪

 

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