リリアンという手芸をご存知でしょうか。男性にはなじみがないだろうが、女性には懐かしい響きのある「リリアン」。私も小学生のころ、夢中になって「リリアン」を編んだ。
そう、子供にも簡単に編める、簡易編み機のようなもので手芸をするのがリリアンという遊びだった。簡単かつ単純なのでじゃんじゃん編めて、何か作品のようなものがいちおうできるので、クラスでは大ブームになった。
がしかし。一度編みあがったリリアンひもを、その後どうしていたか、まったく思い出せない。現代ならケータイのストラップなどに転用するのがお手軽なところだろうが、当時はやたら長くなったそのひもを首や腰に巻きつけたりして、もてあましていた記憶がある。最後は母が捨ててたんだろう。
今の私なら、そのやたら長いだけのひもをいったいどうするだろうか。実際に長々と編んでみた。
(乙幡 啓子)
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