発酵途中のワインでした
腑に落ちないまま店を後にしたのだが、なんと店で飲んだナゾの飲み物はガイドブックにちゃんと載っていた。ホテルに帰り、今さらながらに「地球の歩き方」を読み込んでいたら、あっさり掲載されていたのだ。泥縄式とは、このようなことを言うのだろう。
正式名称は「シュトゥルム」。まったくナゾでもなんでもない。ちゃんとした飲み物だった。
シュトゥルムとは発酵途中のワインのことで、発酵して4週間くらいの物を指し、9月上旬から10月下旬にしか出回らないらしい。なるほど、そんな時期限定商品ならば、わざわざ紙を貼るワケだ。シュトゥルム。よし、覚えたぞ。
新しい言葉を覚えてからウィーンや近郊の街を歩いてみると、やたらと貼り紙の存在が目に付いた。これに今まで気が付いていなかったとは、非常に悔やまれる。 |