仕事中、突然襲ってくる強烈な睡魔。特に昼食後の眠気は手強い。いつの間にか眠りに落ちてしまう。しかし、僕が身を置くのは生き馬の目を抜くネット業界である。仕事中に居眠りなんて言語道断だ。ライバルたちに先を越されてしまう。
分かってはいるけど、どうしても眠い。そんな時のために、寝てても寝てるように見えないシールを開発した。
実際は寝ちゃってる訳なので、根本的な解決になっていない事に薄々気付きつつ、シールの効果を検証してみた。
(text by 住 正徳)
自分の目玉を原寸大で印刷
開発した、などと大げさな事を言ってしまったが、要は瞼に目のシールを貼るだけである。寝ている人の瞼にマジックで目玉を描く。そんなイタズラの経験を誰しもがお持ちの事とは思うが、それをシールにしてみようと思いついたのだ。
自分の顔写真から目玉部分だけを切り抜き、それをシールに印刷する。自分の目を自分の瞼に貼る訳だ。いつもの自分とほぼ変わらない姿になるはずである。
A4のシールシートに自分の目玉を左右47個ずつ印刷した。1日1セット使い捨てるとして、47日分である。今回の実験がうまくいけば、あと1ヶ月半は寝てても寝てないように見せる事が出来る訳だ。
では早速、寝てないシールを装着して仕事をしてみよう。 迫り来る睡魔に負けてしまっても、うまく誤摩化す事が出来るのであろうか?
寝てないシールをつけて仕事する
原稿を書いている途中、突然襲ってきた眠気。 まずい、このままでは落ちてしまう。
寝てないシール装着だ!
どこからどう見ても寝ているようには見えない。 やったぞ! 寝てないシール。
全然、眠くない。むしろ、全開バリバリ! のように見えるが、 本当は眠っているので、原稿には「っっっっっっっっっっっっっ っっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ っっっっっっっっっっっっっっ」と打たれていたのだ。
そんな様子に気付いたのか、隣りで仕事をするスタッフが僕の方をチラッと見たようだ。
住さん、寝てるんじゃないかしら。
あら、起きてたわ。
スタッフは完全に騙されたようであった。寝てないシールのお陰で上司としての威厳を保つ事が出来た瞬間である。
瞬きをしない。瞳孔が開いている。何か怖い。
などなど、至近距離で覗かれるといくつかの問題はあるが、そこまで凝視する人はいないはずだ。
寝てないシールの効果をさらに検証するため、出かける事にした。 今日はデイリーポータルZの編集会議があるのだ。