からあげクンを見つめながら
結局自力ではこの5種類しか集めることができなかった。調査をはじめるときは真上にあった太陽が西にかたむいている。もはやこれまでか。
ひとまず帰ってきた僕は5種類のからあげクンを並べて眺めながらどうしたものかと考えた。
するとどうだろう、同じように見えたパッケージが味によって微妙に表情が違うことに気づいた。右上のスパイシーはたしかにぴりっとした顔をしているし、ほんのり梅はどことなくかわいらしい。レッドは静かな表情の裏に鋭い眼光がにらんでいるように見える。
なんてことだ。僕は今までからあげクンを食べてきたが、この表情の違いに気づいていなかったのだ。
すると一番くりっとした目のチーズが僕に言った。
「会社に問い合わせてみたら?」
そうか。その手があったか! なんで今まで気づかなかったのだろう。
イタリアンバジルとのりしょうゆを販売している店舗へ
実は本部でもどの店舗で販売しているかは正確に判断できていないようだ。在庫が切れれば販売中止なので、今日販売していても明日販売しているかは分からない。
そんな中、ある店舗が今もイタリアンバジルとのりしょうゆを販売しているのでは、と本部の人が店舗に問い合わせたところ在庫が残っているとのコメント。
さっそく僕は新宿区の四谷三丁目のある店舗に向かった。
店員さんA「あぁ、お電話いただいた梅田さんですか? お待ちしておりました。てんちょ〜う」
(奥から店長登場)
店長「ああ、どうもどうも。お待たせしました。なんだか熱心なからあげクンファンなのようでですね」
梅田「えっ、あっ、まあ。」
わざわざ遠方からからあげクンを買いに来た変わり者だと怪訝な顔をされるかな、と思ったらとても温かい反応だった。
店長「今揚げたてのやつをお渡ししますんで」
揚げたてのからあげクンを待つ間、20代後半、バイトのリーダー格かな、と思われる店員さん(B)が話しかけてきてくれた。
店員さんB「僕もイタリアンバジルが一番好きなんです」
梅田「なかなか売ってませんよねー、これ」
店員さんB「そうなんですよ。やっぱり売れ線のものを最優先しますからねー。あとは新商品なら手に入りやすいんですが」
僕はいい意味でコンビニっぽくない対応をしてくれた、まるで個人商店みたいに温かい四谷の某店舗を後にした。やっぱりからあげクンを頬張りながら。
ここまででゲットしたからあげクン
7種類/8種類中
★★★★★★★☆ |
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ちなみにここの店舗の場所はとりあえずここでは伏せておきます。
たまたま在庫があっただけで紹介したときには売り切れているかもしれませんからね。 |