“名水百選”の水で流しソーメン
ということでまず訪れたのは、日本の名水百選にも選ばれている長崎県は轟峡(とどろききょう)というところ。前に一度、お茶を入れるための水を求めに訪れたことがある。
この清らかな自然の湧き水を使って流し素麺をするのだから、さぞうまいに違いない、と期待が膨らむ。
そんな私の行く手のあらわれたのは、こんな光景だった。
これが噂の、“九州ではデフォルト”と言われている 回るタイプの流し素麺台である。
なぜかカラフル。 そして形状は 「ソーメン太郎」によく似ている。
ロケーションもなかなかすごくて…
宮崎駿監督の映画に出てきそうな感じなのだ。 ハウルの動くソーメン台。
で、さっそく注文。一人前400円。 (安っ!)
楽しい
目の前で素麺がグルグル回ってるだけのに、 なんだろう、この楽しい気分は!
現代人は娯楽というものを複雑に考え過ていたんじゃなかろうか?そんな問いかけさえ感じさせるシンプルな面白さ。 ソーメンが、回る。
この日は娘、かみさんと3人ででかけた。 言うなれば 家族サービスのついで取材だ。
娘は最初、慣れない箸を持って果敢に素麺に挑んでいたが、やがて食欲が理性を上回り、手づかみで食べ始めた。
全体の風景はこんな感じ。 「昭和」という単語がどこからともなく湧いて来る素敵な景色。 嗚呼、流し素麺。
ちなみに、あふれた水はどこへ流れていくかというと…
床に開いた穴から、パイプをつたって垂直に下に流れていく。 けっこうシュールな光景。