スポーツで大喜びしたり悔し涙を流したことがない。
ワールドカップを見ていて、そういうことを経験せずに大人になったのはまずいんじゃないか、そう思うようになった。
ゴールを決めたあとの動きはとても楽しそうだ。そりゃ嬉しいだろうな、と頭では理解できるが感情が再現できないのだ。経験ないから。
いまからサッカーを始めるのは大変そうなので、ゴールシーンだけ真似してみたい。(林 雄司)
形から入ります
嬉しくて走り回ったり踊ったりしていても普通の服装だと かなりまずい感じである。通報されかねない。
サッカーをやらずに喜んで走り回ろうという時点で危うい企画なのだが、せめて形を整えたい。うっかり通りすがりのひとが「ワールドカップ?」って思うぐらいに。
髪の毛をおさえるあのゴム(ゴムの正体についてはExciteBit:「サッカー選手の細いヘアバンド、あれは何?」をどうぞ)
間違えてシャツを裏返しに着てることや、パンツに折りじわがついてることには目をつぶっていただきたい。 色が白いのも気になるのだが、ふつか酔い防止のためにハイチオールCばかり飲んでいるので美白効果が出てしまったのかもしれない。
では走り回ってみよう。
ゴールしたと仮定して
寂しい。
なんでこんなに寂しい気持ちになるんだろう。ワールドカップのあの興奮はどこに行った。もっとみんな興奮して走っているではないか。
ひとりだからかもしれない。ゴールのあとで走ってると、あとから2〜3人チームメイトが追いかけてくれたりするだろう。あの構図が欲しい。
僕には仲間はいないがフォトショップがあるので何人でも増やすことができる。(参考「店内が満席」)
あ、サッカーだ。写真を撮っているときは半信半疑だったがこうやって合成するとゴールしたときの興奮がよみがえるようだ。ゴールしてないけど。
次は踊るぜ
ゴールのあとにピッチの隅で踊るチームがある。あれにも憧れる。特にトーゴとコートジボワールのダンスはなんども見たかった。
ナショナルチームに選ばれた人しか味わえない栄誉だが、僕もこっそり真似してみよう。
ここまで喜んでいるチームはない。喜びというか、浮かれてる。これじゃサッカーじゃなくて文化祭の後夜祭だ。キャンプファイヤーじゃないんだから。あと、芝生に花が咲いてるのもばかを効果的に見せている。
チームワークがあって、動きにその国の文化が見えるものでなくてはならない。再度トライしてみよう。
なんだこれは。なにかの儀式か。なぜこんなに躍動感がないのか。嬉しさも伝わってこない。原因は主にゴールしてないからだと思うが、疲れのせいもあるだろう。撮影も後半にきて運動量が減っているようだ。
30分ほど走り回っただけなのだが、このていたらくである。
終わります
この後も小一時間走り回ったのだが、その感想は
・嬉しさが全身にみなぎらない ・へんな動きをすると恥ずかしい ・走ってるだけだと手持ちぶさた
というものであった。どれも要はサッカーをしてないから、である。あの喜びはそれまでの困難さと一体だったのだ。
そんな当たり前のことを学習した90分でした。足がパンパンだよ。