それにしても、ここへ入ったのが三軒目でよかった。もし最初に入っていたら、煮え頃が分からずに苦労したことだろう。
鶏肉入りの醤油ベースの物が続いたため、ここでは「きんきん入り・塩味」を注文。今までの店が550円だったのに対し、きんきん入りは850円だ。家庭料理っぽかった前の2つに較べ、一気に「よそ行き料理」になった。
何度も中を覗いて様子を見るものの、やはり見た目だけで判断できるほど、せんべいは甘くなかった。「あ」と気が付いた時には、すっかり煮え過ぎていた。
…ガッカリだ。フタを取った状態で見張っていればよかった。先の二軒が、いかに絶妙なタイミングで客に供してくれていたかがよくわかる。
これまで食べたせんべいがアルデンテだったとしたら、これは茹ですぎで腰がすっかりなくなっている。あの不思議な食感を楽しむことが出来ない。
しかし、このダシと魚が非常にうまい。具はすっかりなくなったものの、スープがもったいなくて「ウドン入れたいなぁ」と思ってしまった。いや、この場合はやはりせんべいか。
つくづく「リベンジの為のせんべいを追加で下さい」と言いたくなった。ラーメンの「替え玉」ならぬ「替えせんべい」のシステムがあればなぁ、と思いながら、店を後に。
あ、そうだ、リベンジは家でやろう。 |