「車でまわるべし」の声多数
行く前から覚悟していたけど、鳥取でお薦めスポットを聞くとたいてい場所が離れている。「この辺りで」と聞き直しても、すぐ行ける距離じゃない。
というのも、皆すぐ車に乗っちゃうから近場は逆によく知らないという事のようなのだ。
というのも、皆すぐ車に乗っちゃうから近場は逆によく知らないという事のようなのだ。
鳥取駅にきました! ペーパードライバーなので原付きでまわります。
ちなみに電車はあまり使われないから駅前よりも広い国道沿いが賑やかである。
私は車の運転が苦手なので、駅から1キロ先にあるバイク屋で原付を借り、店主にお薦めを聞く所からスタートした。
私は車の運転が苦手なので、駅から1キロ先にあるバイク屋で原付を借り、店主にお薦めを聞く所からスタートした。
30分走ると良い所があるらしい。
30分地点。山と田んぼだな。
原付で東に向かうと、数分で早くも山や田んぼが見えてくる。30分(15キロ位)進んだ辺りは山の中で、車もあまり通らないのどかな風景へ。
山の冷たい風で体が震えている以外はなかなか良い所である。
山の冷たい風で体が震えている以外はなかなか良い所である。
後で別の人にオススメされることになる「殿ダム」を過ぎる。
バイク屋さんが言っていた場所はまだ遠く、鳥のさえずりしか聞こえないほどひたすらのどか。他のお薦めを聞こうにも、いるのは遠くで畑仕事をしている人だけだ。
寒いし寂しいしで、途中で見つけたお店へ思わず立ち寄った。
寒いし寂しいしで、途中で見つけたお店へ思わず立ち寄った。
寒さに思わず寄り道。コーヒー飲みつつこちらでも聞いた。
良い天気なのにカッパを着て震えながら現れた私に、笑顔であたたかい対応をしてくれる店員さん。
聞けばここは鳥取の食材を使ったピザやアイスなどがウリのお店だった。私のコーヒーに入ったミルクも岸田牧場という所でとれたものだそうだ。そういうの、ヨソ者としては嬉しい。
聞けばここは鳥取の食材を使ったピザやアイスなどがウリのお店だった。私のコーヒーに入ったミルクも岸田牧場という所でとれたものだそうだ。そういうの、ヨソ者としては嬉しい。
「みちくさキッチンQueue(クゥ)」という最近できたお店。外にパラソルが並んでいるし休憩にピッタリ。
で、本題に戻ると、やはりこの辺のお薦めといえばバイク屋さんが言っていたのと同じ場所なのであった。次にであった人たちも同じくである。
お墓掃除していたご一家。「ここらは他にはなんもないわ」
そして1時間半かけてようやく目的地にたどり着くことができた。
お薦めスポット1:精神病が治る? 「雨滝」
そこには大迫力の滝があった。落差40mで、鳥取県随一の大きさだという。日本の滝百選にも選ばれているが、意外と穴場とのこと。滝が岩に当たりはねた水が、細かいシャワーのようになって飛び散っていた。
この距離でも水しぶきが飛び散る程の勢い! カッパ大活躍だ
なんでも、雨滝の横(私の左)にいる不動明王様に祈願すると精神病が治るといわれている。
それなら私の心配性も治るかなと期待していたのだけど、カメラのレンズに水がかからないか心配してたらウッカリ祈願し忘れてきてしまった。ああ、旅の先行きが心配である。
それなら私の心配性も治るかなと期待していたのだけど、カメラのレンズに水がかからないか心配してたらウッカリ祈願し忘れてきてしまった。ああ、旅の先行きが心配である。
全国の滝をまわっているという旅人によるとさらに30分歩いた所の「筥滝(はこだき)」も見応えがあるとか。時間ないので割愛。
心配性は治らなそうだけど天然シャワーを浴びたおかげで心が洗われたような、清々しい気分になれる所であった。
お薦めスポット2:「とうふ工房雨滝」の豆乳ドーナツ
さて、次のおススメの場所は近い。雨滝名物が売られているお店である。
ログハウス風のお店。いろんな豆腐料理がいただける。
きなこがかかった「あんクリドーナツ」2個380円。外はサクサク。垂れている小豆がニクい!
お持ち帰りだと100円で買える豆乳ドーナツが人気と聞いてやってきた。私は温まりたいのもあり店内でいただくことに。
ドーナツはあげたてで、サクサクふんわり。豆乳の味はそんなに感じないけど、モタつかず軽く食べれてとてもおいしかった。
ドーナツはあげたてで、サクサクふんわり。豆乳の味はそんなに感じないけど、モタつかず軽く食べれてとてもおいしかった。
お店の子が照れながらおススメ。「この辺は山ばかりだから、海が好きなんです」
雨滝近辺で何人かに聞いたところ、次に行くべきは北の海方面だということが分かった。山の次は海。自然推しである。
教わった道をまたひたすら進んでいると、突然カマを持ったおばあちゃんが山から登場。ちょっとビクッとなったけど思い切って聞いてみよう。
教わった道をまたひたすら進んでいると、突然カマを持ったおばあちゃんが山から登場。ちょっとビクッとなったけど思い切って聞いてみよう。
「そりゃあ山しかない。山を撮りゃあ」。ハッとする。
おススメは、山!
お薦めスポット3:山の景色
どうも私をカメラマンと受け取ったらしく(こんな格好だが)、山をたくさん撮ったらいい、そもそも山しかない、と言っていた。
そうだ、山しかないけど山があるのだ。さんざん視界に入っていたものだったが改めて堪能しようじゃないか。あんパンのあんこばかり注目していたけどパンの美味しさにもようやく気づかされたかのようだった。
そうだ、山しかないけど山があるのだ。さんざん視界に入っていたものだったが改めて堪能しようじゃないか。あんパンのあんこばかり注目していたけどパンの美味しさにもようやく気づかされたかのようだった。
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お薦めスポット4:200円で入れる温泉「たきさん温泉」
またしばし鳥のさえずりを聞きながら進んでいくと、車を停めて休んでいるカップルに遭遇。すぐ近くの温泉をおススメしてくれた。なんと200円(タオル付300円)で入れるという。
知らないと見逃してしまいそうな施設。狭めだけど良いお湯。凍えた体にはありがたかった。
鳥取は駅前など色んなところに温泉があるのだけど、こちらは穴場。地元の人たちが毎日のように通っては喋ってストレス発散していくような、寄合所も兼ねた施設のようだ。
中には遊具や、マッサージ器など健康器具があって、全部無料で使える。みんなで持ち寄るという花もキレイに飾られていて、とても和む空間だった。
中には遊具や、マッサージ器など健康器具があって、全部無料で使える。みんなで持ち寄るという花もキレイに飾られていて、とても和む空間だった。
お風呂あがりに畳のある部屋で休む人もいれば、穴の開いた謎の卓球を興じる人たちも。このあとお二人からお菓子もらっちゃった。
こちらでも聞く。次は食事したいなあ
そういえばこの日、ドーナツ以外に何も食べていない。どこか食事処を…と相談するが、残念ながらこの時間しまっているらしい。
そこで近くにある道の駅に行けば何かしら美味しいものが食べられるのでは、ということになりそこへ向かった。
そこで近くにある道の駅に行けば何かしら美味しいものが食べられるのでは、ということになりそこへ向かった。
鳥取市のおとなり、岩美町にある道の駅
お薦めスポット5:ご飯が欲しくなる「春のめざめ」
さっそく近くにいた店員さんに聞いてみたところ、飲食店を案内されるのではなく、佃煮をお薦めしてくれた。「ぜったいご飯が進みますよ!」と自信ありげだ。
白飯がなかったので、炊き込みご飯と一緒に購入しテーブルで食べることに。
白飯がなかったので、炊き込みご飯と一緒に購入しテーブルで食べることに。
いかにも手作りという感じが良い。あわせて400円。
ほんのり甘めの優しい味。茎までも柔らくトロトロ食感。これは止まらないやつだ。ペロリ。
海が近いので海産物を薦められるかなとは思っていたけど、こう来るとは…!お店では食べられない、家庭の味だ。お土産にも良いかもしれない。
田んぼが消え、海が見えてきた!
人気スポットの浦富(うらどめ)海岸に到着!
お薦めスポット6:Free! な浦富海岸
いきなり人数が増えて驚いたかと思うが、私も驚いた。絶景が見られる浦富海岸は、Free! という人気アニメの舞台。そう道の駅の人に聞いてはいたが、分かりやすくコスプレイヤーさんたちが撮影していたのである。
愛知からはるばるやってきたそうだ。まるで合成写真のようで気に入った。
愛知からはるばるやってきたそうだ。まるで合成写真のようで気に入った。
これがリアス式海岸かあ。ちゃんと帰れるかな…(18:00)
お薦めスポット7:海岸からの夕日
ドーナツ屋の娘さんが好きだと言っていた夕日に間に合った。複雑な地形をしている海岸沿いからは、ちょっと移動するだけでまた違った夕日が見られて面白い。
面白いが、地形が複雑なため足をくじいたり道に迷ったり、山越えでまた寒くなったりで、本気で涙を流しながら夕日を堪能した。そんな私を憐れんでなのか、意外と日が長くて助かる。
面白いが、地形が複雑なため足をくじいたり道に迷ったり、山越えでまた寒くなったりで、本気で涙を流しながら夕日を堪能した。そんな私を憐れんでなのか、意外と日が長くて助かる。
さっきは左手に見えていた夕日が、今度は右手に見える。(18:30)
海岸沿いを西に進めば鳥取砂丘だ。(19:10)
せっかく温泉に入ったのにまたすっかり冷えてしまった。体を温めるために向かったのは、うどん屋さんである。
お薦めスポット8:すこしが気になる、うどん「ちよ志」
本店。けっこう広くて50人は入れそう。
最初に麺をオーダーしたあと、上に乗せるものをとってく形式。
「すこし」甘口と「すこし」辛口のレバーがあり、自分でツユを入れる。ミックスした。
このお店、一見すると大衆的な普通のうどん屋なのだけど、よくみたら個性的。
ひとつはネギや卵、魚介など地元でとれたものをたくさん使っていること。それとツユはぬりかべのような機械から自分で入れること。そして自家製のおあげがめっちゃ分厚い事だ。
ひとつはネギや卵、魚介など地元でとれたものをたくさん使っていること。それとツユはぬりかべのような機械から自分で入れること。そして自家製のおあげがめっちゃ分厚い事だ。
ずっしりとしたおあげ。ジューシーで濃厚。他、半熟玉子と海鮮かき揚げをのせた。630円
もっちりとした麺は、食べごたえ満点。まさか鳥取でウドンを食べることになるとは思ってなかったけど、これは記憶に残る一品だった。
という感じで、あっというまに一日が終了。移動に時間を取られて駅周りが見れなかったので、翌日もう一日周ってみることに。すると予想外の出会いが待っていた…!
という感じで、あっというまに一日が終了。移動に時間を取られて駅周りが見れなかったので、翌日もう一日周ってみることに。すると予想外の出会いが待っていた…!
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お薦めスポット9:なんだかんだで鳥取砂丘
翌日は砂丘からスタート。鳥取にきたら絶対行くべきと言われるスポットである。
今日はラクダに乗って移動します!(嘘。撮影のみ500円)
砂丘は想像以上に広大で、みんな海の方まで歩いていっていた。サラサラできれいな砂が意外と歩きやすくて気持ちいい。パラグライダーや自転車でも楽しめるらしい。
驚いたのが砂丘へのアクセスのしやすさ。県道沿いにある駐車場に車をとめたら1分で砂丘なのだ。
驚いたのが砂丘へのアクセスのしやすさ。県道沿いにある駐車場に車をとめたら1分で砂丘なのだ。
引いてみるとこんな感じ。県道がすぐ近くでサッといける。
お薦めスポット10:ダイナミックな「砂の美術館」
砂丘の近くには巨大な砂像が間近で見られる美術館がある。地方のトリックアート館のような立ち位置で観光客しか行かないのかと思いきや、地元の人たちにも評価が高かった。入場料も600円とお手ごろだ。
今回のテーマはアメリカ。西部開拓やらリンカーン、ハリウッドなど、アメリカが凝縮。
ニューヨークのおのぼりさん写真がとれた
毎年テーマを替えているそうで、4月下旬のこの日はできたてホヤホヤを見ることができた。そのダイナミックかつ繊細なつくりに口をアングリしてしまう。
魅入っちゃうよね・・・
外では砂像教室もやっている。これはこれで可愛い。
こちらのショップ店員さんにも聞いておこう。
お薦めスポット11:砂で炒った「砂コーヒー」
お次は美術館の目の前にあるおみやげ屋さんで売られている「砂コーヒー」だ。鳥取にはスタバならぬ「すなばコーヒー」というお店がいくつかあるが、こちらは単なる砂。
なんと、240度に熱した砂で焙煎した豆が使われているらしい。そんな事やってるの絶対ここだけだ。
なんと、240度に熱した砂で焙煎した豆が使われているらしい。そんな事やってるの絶対ここだけだ。
おみやげ屋さんの中と、外でもコーヒーが頼める。
それに実はここ、昨日寒さで思わず立ち寄った「みちくさキッチンQueue」のアイスをおろしている所なのだ。
一緒に食べたら美味しそうだ。と、席を確保していると、コーヒー屋さんの方から話しかけてきた。
一緒に食べたら美味しそうだ。と、席を確保していると、コーヒー屋さんの方から話しかけてきた。
「もしかして昨日温泉にいた子じゃない?」とコーヒー屋さん。どこかでお会いしましたっけ?!
聞くと、温泉で受付をしていた女性の知り合いで、私がここに来るかも、と電話がきたという。「あー! あそこの!」「それそれ!」と、初対面なのに知り合いかのように盛り上がってしまった。
こうやって輪ができるの、嬉しいなあ。
こうやって輪ができるの、嬉しいなあ。
さっぱり系のミルクアイスとまろやかな砂コーヒーは相性ぴったりだった。いただいたらっきょう煎餅は、まんまらっきょうの味!
砂コーヒーのウンチクを10分くらい聞いた後、今度は鳥取駅方面にむかい中心市街地に入った。立派な博物館があり、その中のレストランへ。
立派な鳥取県立博物館。の中の、「カフェ・ダール ミュゼ」へ
お薦めスポット12:黒らっきょうが生きる「薬膳鳥取牛すじカレー」
出た、カレーだ。鳥取はカレー消費量が一番なのである。駅周辺でも色々お店があるようだけど、中でも薦められたのは鳥取の素材を豊富に使っているというカフェ・ダール ミュゼ。
庭を眺めながら食事ができる。
庭を眺めながら食事ができる。
サラダ付きで1050円。福神漬けの代わりにらっきょうを刻んだものが乗ってる。
これは食欲そそる!
一番人気というこの薬膳カレー、色艶のいい野菜がたくさん入り、トロトロの牛すじが溶け込んでおいしそう。
が、食べてみると…アレ、カレーらしい味があまりしない? 野菜本来の味やスパイスの風味はするのだけど何か物足りない。薬膳カレーってこういうものなのかな。
が、食べてみると…アレ、カレーらしい味があまりしない? 野菜本来の味やスパイスの風味はするのだけど何か物足りない。薬膳カレーってこういうものなのかな。
肝心だったのがこの、黒らっきょうジャン(醤)。これを入れてこそ完成といえる。
ところが横に添えられていた黒らっきょうジャンを入れてみると、一気にコクというやつが出てきて激ウマのカレーに変わった。辛みもプラスされてジンワリと熱くなる。この激しい変化、おもしろい。
お薦めスポット13:映画にも使われた仁風閣(じんぷうかく)
お次はレストランからも見えていた、明治時代に建てられた洋館だ。鳥取砂丘の次によく挙げられていたお薦め所。「るろうに剣心」の映画でも使われたそうである。
白くてキレイ! 150円で入れる
一番の見どころは、柱無しのらせん階段。見てると目が回る。
ジャズの生演奏を聴きながら庭園を眺める。
ちょうどこの日はジャズの演奏会があって、一段と優雅な気分になりながらまわった。
所々に明治時代につくられた窓ガラスが残っていて、その揺らめきを通してみる庭の景色が凄く良い。こればかりは写真では伝えられない美しさなのである。
所々に明治時代につくられた窓ガラスが残っていて、その揺らめきを通してみる庭の景色が凄く良い。こればかりは写真では伝えられない美しさなのである。
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お薦めスポット14:久松(きゅうしょう)公園からの眺め
仁風閣がある辺りは昔、鳥取城があったところで今でも石垣が残っている。一番上まで行くのは大変だが、中腹からでも眺めがよく、鳥取市一帯が見えるそうだ。
博物館と仁風閣がある所は、実は鳥取城跡地。久松公園として憩いの場になっている。
遠くに山々がうっすらと見え、手前には気品ある洋館。気持ち良い!
少し登っただけで視界が開け良い眺めに。東京だとビルやタワーから窓越しにしか俯瞰できない所が多いからこういう場所があるのは素直に羨ましい。山城万歳である。
お薦めスポット15:通称「うんこ橋」
次にやってきたのは、砂の美術館の店員さんがひねりだしてくれた知る人ぞ知るスポットだ。鳥取駅と鳥取県庁を結ぶ商店街にある橋で、四隅に置かれたシンボルが特徴的だそう。
その姿から通称「うんこ橋」と呼ばれている。
その姿から通称「うんこ橋」と呼ばれている。
なるほど納得の形状だ。ちなみにこの川は桜の名所で、春の眺めは抜群なのだとか。
すぐそばにあった看板。
正式名称は若桜橋。このオブジェはかつてあった大地震や大火といった災害からの復興のシンボルとして作られたものだそうだ。真面目に作られているのだけど呼び名はうんこ橋。親しみやすい橋である。
鳥取駅から県庁まではとても立派な商店街が続く。閑散としているのは、北ジャス(イオンモール鳥取北。旧・ジャスコ鳥取北店)に店が集中しちゃったかららしい。
お薦めスポット16:馴染みある景色「鳥取たくみ」
次にやってきたのは、駅からもほど近い「たくみ」と呼ばれる店。砂コーヒー屋さんの学生時代の通学路で、「何が好きかってうまく言えないけど、馴染みある故郷の景色のひとつ」だという。そういうの、想像がかきたてられて凄くいいな。
行ってみるとここだけ急にタイムトリップしたような建物。左から鳥取民藝美術館、たくみ工芸店、たくみ割烹店と並ぶ。
聞いた時は民芸会館かな? と思っていたら、小さな美術館と民芸品ギャラリー、そして食事処が連なるとても趣のある建物群だった。真ん中の「たくみ工芸店」に入ってみよう。
1階は器や衣類や小物が並ぶ。2階は企画展でギャラリーになっている。両方とも割と近代的。
人気の商品は鳥取をモチーフにしたこちらの手ぬぐい。可愛い!
後で知ったけどここ、日本で最初の民芸店だったようだ。果たして砂コーヒー屋さんはそのことを知っていたのだろうか。
お薦めスポット17:スーパーで買う鮮魚。この時期なら「もさ海老」
つぎの目的地はスーパー。海の幸が食べたいと所々で言ってたら、「地元の人はわざわざお店で食べない。スーパーで新鮮なの買えるから」と何人かに言われてたのを思い出したのだ。その手があったか!
鳥取駅前に戻ってきた。スーパーが見当たらないので左手にある大丸の地下を見てみることに。
あった! 隠れた名物「もさ海老」(600円)。身がブリブリと弾力が強く甘エビ以上の甘さ。収穫は9月から5月まで。
鳥取といえばカニが有名だけど、もさ海老は隠れた名物。特に生は、鮮度劣化が早くて県外にほとんど出まわらないそうだ。「幻の海老」とも呼ばれている。これぞ地元でしか食べられないぜいたく品だ!
しかしこんな食べ方はガイドブックに載らないだろうな。
お薦めスポット18:旅の終わりに「鳥取藩主 池田家墓所」
もう充分すぎるくらい周った気がするが、最後にどうしても行っておきたい場所がある。池田家の歴代藩主のお墓である。雰囲気が良いそうだ。
若い緑がキラキラと輝き、小川のせせらぎと葉っぱのサワサワと揺れる音しかない場所。だれに会うこともなくそのまま入れる。
静謐(せいひつ)、という言葉がぴったりだ。
ここには初代藩主の池田光仲以降、歴代藩主11代とその夫人、分家の当主らによる78基もの墓碑と270基の灯篭が並んでいる。
駅から少し離れているので訪れる人はマバラな様子だが、地元の人にとってはやはり特別な場所だそうだ。
駅から少し離れているので訪れる人はマバラな様子だが、地元の人にとってはやはり特別な場所だそうだ。
心おだやかになって旅は終わる。
という感じで、はじめての鳥取の旅はおわった。地元の食材を生かしたお店が多かったことや、山と海の両方の景色が、いろんな形で見られたことにたいへん感動した旅だった。
たくさんの人と話せたのが一番の思い出。鳥取の皆さん、ありがとうございました!
一人じゃない一人旅
久々の「地元の人頼りの旅」でついつい周りすぎて駆け足の紹介になってしまった。
偶然出会った人たちによるプロデュース旅はどこも素晴らしくて、ああ、この場所が好きなのすごく分かるな、と教えてくれた時の顔を思い出しながら情景をかみしめた。一人旅なのに一人じゃない旅。やめられない!
偶然出会った人たちによるプロデュース旅はどこも素晴らしくて、ああ、この場所が好きなのすごく分かるな、と教えてくれた時の顔を思い出しながら情景をかみしめた。一人旅なのに一人じゃない旅。やめられない!
うんこ橋近くで見つけた巨大制服。毎日出すの大変だろうな
鳥取を旅する前に、いままでの鳥取の記事を読んで予習を!
「知ったかぶり47」はデイリーポータルZと、地元のしごとに詳しいイーアイデムとのコラボ企画です。次回は愛知県を知ったかぶります(6月15日公開予定)。おたのしみに!