スマホの敵「水」
スマホはうっかりすると壊れる。これはスマホに限った話ではないが、形あるものはいつか壊れるのだ。しかし、もはや生活必需品になっているスマホが壊れるのは考えられない。スマホがないと震えるのだ。
スマホは壊れることもあります
しかし、スマホが壊れる場面は多々存在する。一番は水没だろう。これからの季節は水辺に行くことも多く、また汗をかいたりもする。水に濡らすと、スマホは壊れるのだ。
一般的にスマホは水に弱いのです!
ただ運命は残酷なものだ。時として我々に「試練」を与えるのである。誰が試練を与えるのか、それは神様だったり、身近な人だったりする。神様は仕方がないとして、身近な人というのが辛い。
身近な人、それは当サイトの編集部・安藤さんです
対岸に届けてほしい
夏の日差しいが眩しいある日、私は編集部の安藤さんに呼び出され、川が海と合流する場所で待ち合わせをした。
手ぶらでいいから、とのことだったのだが、不安しかない。編集部からの呼び出しと、「怒らないから言いなさい」は、どちらもだいたいいい結末を迎えないのだ。
呼び出されました
不安たっぷりに呼び出され、そこで安藤さんは私にジップロックに入ったスマホ「Galaxy S7 edge」を渡した。
「これは新しいGalaxyで、画面の側面に丸み(エッジデザイン)があるんだよ」という。丸みはスマホに持ちやすさを与えてくれていた。
Galaxy S7 edge
そして、安藤さんは言う。「Galaxy S7 edgeを対岸に届けてほしいのだ」と。
意味がわからなかった。
地主君がここにいて、川を挟んだ対岸に俺がいるから、着信があったら通話したいから届けて欲しいのだ、と。パーフェクトに意味がわからなかった。
向かって左の岸から、川を挟んだ右岸へスマホを濡らさずに届ける
これからの未来を考えて
スマホに着信がある。その電話は自分にではなく、隣の人に変わって欲しい、という内容のことも稀にあるだろうと思う。そんなとき、隣の人が隣にいればスマホを渡せばいいけれど、隣にいなければどうすればいいのだろうか。
こっちに電話がかかってき、
あっちの人に代わる必要がある
「電話を掛け直してもらえばいいのでは?」と思うけれど、未来ではそのようなことを禁止する法律ができるかもしれない。いま大丈夫なことでも、未来ではどうなるか分からない。たくさんいたトキが絶滅の危機にあるように未来は何が起こるか分からないのだ。
走って届ければいいのではないか
今回はそのような未来が来た時のことを考えなければならないのだ。備えあれば憂いなし、である。もちろん対岸に走って届けるという手もあるだろう。しかし、それでは時間がかかる。橋が遠い場合はなおさらだ。それだと電話は切れてしまうかもしれない。だから新たな策を考えなければならない。
時間がかかるし、
疲れる
ということで、スマホを濡らさずに対岸に届けます!
というようなことを安藤さんが真面目な顔で言っていた。未来は橋が禁止かもしれないだろう、と。
最近、暑いからこうなったのかな、と思うけれど、つまり橋を使わずに対岸の安藤さんまでスマホを届けなくてはいけないらしいのだ。万が一スマホが濡れたら壊れる。スマホは水に弱いものだから。
ワイヤー作戦
よく分からない理由でスマホを対岸に届けることになった。さらに安藤さんは「このGalaxy S7 edgeは借り物なので、絶対に壊さないで」と言う。壊さないでと言われても、川に落ちる可能性が高い。水没だ。スマホが壊れる原因である水没が起きる状況下にあるのだ。
安藤さんに道具を渡された
それだけは避けなければならない。そして、安藤さんは「この道具で対岸にスマホを届けてほしい」と言う。ワイヤーや紐である。大きな積み木を使ってチンパンジーに天井にあるバナナを取らせる実験に近い。そのスマホ版がいま行われようとしているのだ。
こういう作戦です!
ワイヤーや紐を駆使して、上記のような作戦を考えた。紐を対岸に渡すと重みに耐えられないので、ワイヤーを使うのだ。ワイヤーにスマホをくぐらせ、そこには紐が付いていて、その紐を引っ張ることで、ワイヤーをつたってスマホが対岸にやってくるのだ。
スマホを吸盤にくっつけて、赤い部分をワイヤーに通す
対岸にワイヤーを届けるにはどうすればいいのか。ワイヤーは重いので重りをつけて投げることはできないだろう。そこで紐をワイヤーの先につけて、そこに重りをつけて投げ、その紐を引っ張ることでワイヤーが対岸につながる。ワイヤーの先にはスマホに繋がった紐がついていて、たぐりよせるようになっている。
つまりこういうことです!
これを作るために影のない炎天下で作業をした。走って持って行った方が時間的にははるかに早いのだけれど、橋が使えないという未来がくるかもしれないらしい。暑くてぼんやりと安藤さんの理論を聞いていたけれど、酷い話だな、といま書きながら思った。
完成しました!
対岸へワイヤーを
ワイヤー作戦に必要なものが完成した。これで対岸にGalaxy S7 edgeを届けることができる。水没の恐れもない。我々はいま、未来への夢の架け橋という名のワイヤーを通すことができるのだ。
紐のついた重りを対岸に投げて、
安藤さんが紐を引っ張り、対岸にワイヤーを通す、
ことができないね。ワイヤーが短い! (矢印までしかワイヤーの長さがなかった)
準備されていたワイヤーが短くて、対岸にワイヤーを通すことができなかった。未来への夢の架け橋が夢のまま終わった形だ。ワイヤーの端にスマホを引っ張るようの紐がくくりつけてあるので、ワイヤーが対岸に届かないとどうにもできないのだ。つまり失敗である。
無駄な20分だった
ボディーボード作戦
無駄な時間だった。ワイヤー作戦は時間がかかるね、というオチなら分かるけれど、ワイヤーの長さが足りない、は読めなかった。対岸でワイヤーを準備した安藤さんが力なく笑っていた。切り替えて次である。
ボディーボードを使い、
こうする作戦です!
ボディーボードを二枚使い、その上に立って、対岸まで渡る作戦である。忍者が水面を進む際の「水蜘蛛」に近いかもしれない。ただこれって浮くのかな、と思うけれど、発案者は自信に満ち溢れていた。
浮くからさ! とのこと
本来、ボディーボードは上半身を乗せて波に乗る道具。体を乗せて浮くのだから、さらに今回はボディーボードを2枚も使うのだから、浮かないはずがないとのこと。なんとなく同意した。全てはGalaxy S7 edgeが水に濡れて壊れないためだ。
ボディーボードと、
靴を接着して、
完成!
これで対岸に渡ればいいのだ。靴をボディーボードに接着する作業を安藤さんがしてくれたが、それが終わると対岸へと向かっていった。いま思ったけれど、スマホを持つ私ではなく、水没の心配がない安藤さんがこっちに来ればいいのではないだろうか。
一歩ずつ、
着実に、
はい、転けた!
沈むし、転ける
盛大に転けた。足を取られ自分の体を制御できず、前のめりに水に倒れこんだ。スローモーションに感じた。事前の安藤さんとのディスカッションでは浮く、という結論に至っていたけれど、一歩目から感じていた。沈むと。
沈んでるんだよね
二歩目に希望を持った。一歩目で諦めてはいけないのだ。二歩目で状況が変わるかもしれない。そのように希望を持つことが、スマホが水没しない未来へとつながると思っていた。ただ二歩目も沈むし、やっぱり転ぶ。
完全に
転けた
Galaxy S7 edgeは大丈夫なのか、と心配になったけれど、ジップロックのおかげか、どうやら濡れずに済んだようだった。いま一つの答えが出た気がする。ジップロックがあればいいのではないか、という答えだ。
私はびしょ濡れだけど、スマホは大丈夫!
濡れるとすごい疲れる
竹馬作戦
ボディーボードはダメだった。ただジップロックという可能性に気がついた。しかし安藤さんは「ジップロックだっていつでもあるわけではないだろう」と言いながら、竹馬を取り出してきた。竹馬の方がいつでもないだろ、と思うけれど。
次は竹馬を使います
こういう作戦です
竹馬に乗ることで、自分は濡れずに対岸に行ける、とのことだった。自分が濡れないということは、Galaxy S7 edgeも濡れないのだ。なるほど、と思うけれど、川の中で上手く竹馬を操作できるか心配ではある。
竹馬に乗る
一歩ずつ、
着実に、、、
転ぶよね
完全に転んだね
そもそも論
さっきも見たような光景だった。ボディーボードと同じだ。川に竹馬の操縦を取られ、盛大に転んだ。転ぶ瞬間はやっぱりスローモーションに見えた。人は川で転ぶとスローモーションに見えるのかもしれない。
もう一度進む
ボディーボードは沈んだのでどうにもならないけれど、竹馬ならば、沈む心配はないので、足を取られなければ、対岸にスマホを濡らさずに届けることができるかもしれない。私は安藤さんが準備してくれた竹馬に希望を感じたのだ。安藤さんを信じているのだ。
慎重に一歩ずつ、
進む
ダメだよ、これ
だいたい竹馬が短いのだ。写真にはないけれど、全身浸かってしまうところもあった。もはやどうしていいのかわからない。水深が竹馬より深く、全身浸かる。つまりGalaxy S7 edgeが濡れるのだ。竹馬の意味が全くない。
ビッショリだよね
信じた俺がバカだった
もはや泳げば
どうしたってGalaxy S7 edgeが濡れてしまう。大切なスマホが水没して壊れてしまう。もやは策は尽きた、と思う。安藤さんの荷物に、もうストックがないように思えた。ただ安藤さんは言った。「泳げばいける」、と。
こういう作戦です
僕もボディーボードで転んで全身が濡れた瞬間に思った。これ泳いだ方が早いんじゃないか、と。そして、竹馬を挟んで「泳ぐ」という結論に至った。ならば最初から泳げばよかったのだ。というか、対岸にスマホを届けること自体意味が分からないけど。
ということで、
泳いで、
スマホを対岸に
届けました!
すでに濡れていたので水に入ることには抵抗なく、さらに足を取られることもなく、スマホだけを水面の上に出して泳げばよかった。もちろん片手を水面から出しておく必要があるのでキツいけれど、スマホを濡らさずに届けるにはこれしかないのかもしれない。
ただ対岸の安藤さんは言った
「Galaxy S7 edgeは防水だよ」、と
水につけていいらしい
防水スマホ「Galaxy S7 edge」
安藤さんはジップロックからGalaxy S7 edgeを取り出し、「これね、防水スマホだから濡らしてもいいのに」と笑顔で言った。「はぁ?」と年上で私の担当編集の人に自然と発していた。先に言えよ、と。
こうしても問題ない!
スマホを濡らさない、という前提のもとで取り組んだこの長い時間はなんだったのだろう。さらに、対岸の人にスマホを届けるってことがそもそもないよね、と安藤さんは言う。いま言うな。陸から川で濡れている私に、いま言うな。
濡れてない安藤
濡れている地主
全体的に「はぁ?」である。Galaxy S7 edgeは大画面だけれど、両側に丸みがあるので持ちやすく落としにくそうだ。いや、その前に防水で防塵なのだ。
水の中でも電話できる!
そして、私は対岸にスマホを届けるのに時間がかかったけれど、Galaxy S7 edgeは高速らしい。CPUなどがパワーアップしていて、ハイスペックなゲームやストリーミングも快適に楽しむことができる。
こっちは濡れて快適の逆で不快
また大容量バッテリーでワイヤレス充電にも対応している。一方で私はもう充電を使い切っている。疲れがヤバい。泳いだりするとすぐに体力を使い切り、たぶん明日までキツいままだ。
充電を使い切った私
という話を対岸で濡れていない安藤さんから聞いた。彼の笑顔と夏の日差しが眩しかった。先にも書いたけれど、Galaxy S7 edgeが防水でも、橋を使わずに対岸へ、という前提がある以上、私が濡れる以外に方法がないのだ。やはり世の中厳しいのだ。
濡れてない安藤
※記事上の演出です。お客様のご利用の環境によっては、実際の使用に適していない場合もありますのでご注意ください。
「Galaxy S7 edge」はIPX5/IPX8相当の防水性能、IP6X相当の防塵性能を実現しています。
※IPX5とは、内径6.3mmの注水ノズルを使用し、約3mの距離から1分あたり12.5リットルの水を最低3分間注水する条件であらゆる方向から噴流を当てても、通信機器としての機能を有することを意味します。
※IPX8とは、常温で水道水の水深1.5mのところに携帯電話を沈め、約30分間放置後に取り出したときに通信機器としての機能を有することを意味します。
※IP6Xとは、保護度合いを指し、直径75μm以下の塵埃(じんあい)が入った装置に商品を8時間入れてかくはんさせ、取り出した時に、内部に塵埃(じんあい)が侵入しない機能を有することを意味します。
つまりすごいということです。
濡れてない安藤
対岸に届けるというのは置いといて、防水というのは嬉しい。間違って水に落としてもいいわけで、汗で水没させたことのある私としては、その心配もないのだ。ただ対岸へ渡すとなると、防水とか関係なく人は濡れる。人は防水ではないのだから。