うちに帰る
というわけで、仕事も終わり、家に帰る時間になった。電車はすべて終わっているので自転車で帰ることにしよう。
いつもの道は新宿通りとかの大通り沿いだ。最短ルートもある程度わかっている。
だからこそというか、いつも同じ道で帰ることにちょっと飽きている気持ちもある。今日はふだん通らないような細い道を選んでとおっていくことにしよう。
小さな道に入ると、もうその瞬間にまわりは知らない風景になる。
ふだんの通勤途中の風景なんてぜんぶ知っている気になっているけれど、本当はそうじゃないということがよくわかる。知ってるのは大通り沿いの風景だけなんだ。
なんかきれいだ。あれはなんだ。
どんどん細い道へはいっていく。
大通り沿いの地理はだいたい頭にはいっているから、今どこにいるのか本当はある程度分かる。
だいたいは分かるけど、この道をまっすぐ行くと具体的にどこにつながるのかは分からない。そういう、知ってるはずの場所でプチ迷子になる感覚が好きだ。
もしあたりの地図をしめす看板があっても、なるべくならそれも見たくない。どうせしばらく走っていればいやでも知っている場所に出てしまうのだから、せめてしばらくのあいだ迷子になっていたいと思う。
そしたらこんな場所にでた。なにこれ。どこここ。団地?
そしてはじめてみるきれいな風景。
どこかのマンションっぽいのだけど、これはもはや夜景だ。
建物の壁にかかれた表示を確認してみると・・都市基盤整備公団との表示。公団住宅でしょうか。
こんなきれいな所に住めたらいいだろうなあ、すごいなあと感激していたら、ちょうど住人の方がエレベーターホールから出てきて、ぼくに目を合わせず、めんどくさそうに出て行った。
ごめんなさい、人んちの前でうろうろしてしまって。
あっというまに日常になる
ぼくからすれば、もしこんな所に住めたらそれはすごく素敵なことだ。
でも住んでいる人にとってはそれはたんなる日常なんだろう、とも思う。たとえばぼくが凄くきれいだと思ったこの景色も、あっというまに慣れてしまって何も感じなくなるのかもしれない。
そしたらどうしよう。また違う場所に住む?
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とりあえず今日はいろいろ回ってちょっと疲れました。もし毎日が新しいことだらけだとしたら、それはそれでちょっと大変そうな気もしますね。