僕は目が悪いし胃も悪い。だけど歯だけはいい。子供の頃、奥歯が生え変わる時にお世話になってからというもの、その後まともに歯医者に通った記憶がないくらいだ。そんな丈夫な歯を食事するためだけに使っていてはもったいなくないか。
歯を使えば果物の皮をむくことが出来るし、お菓子の袋も開けられる。歯は人の持つ最もプリミティブな道具といえるのだ。今回はそのポテンシャルを改めて確かめてみたいと思います。
(安藤 昌教)
ご一緒にどうぞ
歯の道具としてのポテンシャルを確認するために今回様々なものを食いちぎってみることにした。読者の皆様におかれましては身の回りに似たようなものを探していただき、一緒に食いちぎりながら読み進めてもらえば各自の歯の強さを確認することができるのではないかと思います。
*歯の強さには個人差がありますので、無理はしないで下さい。
食品部門
まずはじめに硬い食品代表、スルメ。一般的な食べ物の中で、スルメ以上に硬い食材はそれほどないのではないかというのが選考理由だ。
早速一品目、食いちぎってみたい。
あっけなかった。
スルメの食いちぎりに要した時間、約35秒。歯ごたえはあるが歯の食い込みがよく、そのために切断がしやすかった。初心者の食いちぎりには適した食材だと思う。
次、ほねっこ。犬のあごと歯は人よりも強力なのだろうか。同じものを食いちぎって検証してみたい。
と思い、ほれ食いちぎれ、と近所の野良犬に「ほねっこ」を与えたら、食いちぎらずに持っていってしまった。よって残念ながら比較対象となる犬の記録がない。
人が食いちぎった場合に要する時間は約15秒だった。素材がかなり硬いために歯の食い込みは悪いが、素材自体がもろいので折るようにして食いちぎることができる。スルメと同種の匂いがするが、味は石灰。
食品は制覇とみなします
スルメを食いちぎることで、食品業界はほぼ制したと判断することにした。この先は無機物をメインに食いちぎってみたい。