植物が成長する3日間のようすを30秒にちぢめました、みたいな映像をたまにみかける。微速度撮影というらしい。
理科系の教育番組などで目にすることが多いこの技術。おもに、長時間かけてゆっくり変化する現象を観察するために使われるものだ。
でも、何もそんなストイックなものばかり撮らなくてもいいいんじゃないだろうか。
身の回りにあるものをひたすら早回しで見てみることにしました。
(text by 三土たつお)
宮城さんのヒゲが日に日に伸びてゆくようすを短縮して見るのはどうだろう、と思ったのだけど、そんな失礼なことを頼めるわけがない。
まずは、地道に、基本からいくことにしよう。
たとえば、夕焼け空がだんだん暗くなるようすなんかはどうだろう。いかにも理科の教育番組でとりあげそうなテーマだけど、じっさいに見てみるのもおもしろそうだ。
せっかくだから、地平線のみえる高いところから撮影してみたい。西の空の見やすい高いところ。夕暮れのせまる都庁展望台に行ってみました。
今回は日没前後の30分を撮ってみた。たった30分でも景色はこんなに変わる。
夕暮れ
日没直前。ビルに明かりがつきはじめる。
日没から15分後。すっかりまっ暗。
早回し映像のつくりかた
というわけで、無事、早回しのもととなる映像をとることができた。
早回しにするためには、まず、撮ってきた動画をコマごとの画像に分解する。できた画像を時間の短縮率に応じて間引いてやり、再びつなぎあわせれば、早回しの映像ができるというわけ。
実際にそのようにして作ったものがこちら。今回は30分間の映像を15秒にまとめてある。倍率にすると120倍だ。
日没直前から直後まで
画質がやや荒いものの、それなりにきれいに撮れている。
画面の上のほうで雲が北へ流れるようすもよくわかる。日が沈む直前と直後で明るさが急に変わるのも、ふだんの経験どおりだ。
次は好きなものをとろう
次はもうちょっと教育番組っぽくないのを撮ってみたい。
たとえば、本サイトでも何かと話題になるハシビロコウはどうだろう。この記事にもあるように、彼らはふだんはいつもじっとしていて、めったに動かないらしい。
果たしてどれくらい動かないものなのか、実際に早回しして確かめてみることにしよう。