羽黒青糠目石採掘元を訪ねる
今回、採石場の取材にご協力いただいたのは川俣石材工業さん。茨城県岩瀬町で日本の3大名石といわれる「羽黒青糠目石(はぐろあおぬかめいし)」を採掘している。
JR水戸線の羽黒駅に着くと、社長の川俣均さんが出迎えてくれた。
「採石現場までは車で10分程度ですので、どうぞ」
白いオデッセイに乗り込み、社長の運転で現場に向かう。
「発破はやはりダイナマイトですか?」
今日一番のお楽しみ、発破について早速聞いてみた。
「えーと、発破には火薬を使うのと爆薬を使うのと、2種類あるんです」
・火薬=材料として使える石を綺麗に割るための発破
・爆薬=風化の進んだ石など使えないものを壊すための発破
ダイナマイトは爆薬にあたるので石を壊すための発破に使うが、今回は火薬を使った発破を見せてくれるとの事。
「山のふもとに火薬庫と言って火薬とかダイナマイトとかを格納している所があるんですけど、ちょっと寄って行きますか?」
ええ、是非とも。
部外者は中を見る事が出来ないので、外から小屋を眺める。
「その日に使う分の火薬しか山には持ち込めないんです」
割とカジュアルに佇む火薬庫を前に、社長さんがそう説明してくれた。火薬を使う時は必要な分だけここから持ち出して使う。それが規則なのだそうだ。
「じゃあ、山に向かいましょうか」
再び車に乗り込み山道に入る。
鋪装されていないデコボコ道を登り、標高800メートルにある採石場を目指した。
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