先週、友人とお花見をした。
桜並木の中野通りを歩いて、季の葩(ときのは)という美味しいケーキ屋さんでケーキを2個買って、新井薬師公園で食べようということになった。
公園は「桜祭り」期間で、平日の昼間だったのに、場所とりの青いシートの上で、飲みはじめている人でいっぱい。
花の下、「うきょー!」なんて奇声をあげて走る子供たちもいっぱい。
花は人間のテンションを変にするなあ、としみじみ思いながら、私たちも垣根に腰かけて、もしゃもしゃとケーキを食べた。
「あ、屋台が出ているねえ」
「ヤキソバ、チョコバナナ、射的か」
「……チョコバナナの屋台、なんかカラフルじゃない?」
「どれ?」
ケーキを食べ終え、屋台をひやかしに近付いてみた。
……そこには、いままで見たこともない、ものすごいチョコバナナがあった。
「……すごいわ」
「……すごいね」
ケーキでもう甘いものは十分だったのに、あまりのインパクトに、バナナを1本買ってしまった。
その時から、私の「2004年、お花見屋台・チョコバナナしらべ」の旅は始まった。
(text by 大塚幸代)
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