予想以上のダメージ
手をサイドのゴム部分に入れて、実際に履いたときをイメージして立体的にとらえてみた。
へろへろクシャクシャとしていたパンツが、急にしっかりと自立したかのように見える。同時に加速してくる、これをほんとに履くのかという思い。ふざけ半分と言ってもいい気持ちで注文したパンツだが、ここに来て急に怖気づき始めた。
がんばれ自分。新しい世界の扉はそこにある。
複雑な気持ちながらも実際に履いてみる……うひょー、……うーん…これは………。
頭の中でイメージトレーニングはしていたつもりだが、実際に履いた時の精神的なダメージは予想以上のものだった。なんと言えばいいのだろう、屈辱とも近いような気もするのだが、自分からやると言い出したことだから言い訳はできない。
虎穴に入らずんば虎児を得ず。だとしたら、いったい私がみつけようとしている虎児は何なのか。
諸事情を鑑みるとさすがに着用時の写真掲載ははばかられるので、家にあったぬいぐるみでイメージしていただこう。ぬいぐるみでもかなりがっくり来るたたずまいは伝わるのではないかと思う。
いや、意外としっくり来ているだろうか。もう感覚がよくわからなくなってきている。
股間部分の布にかなりゆとりがあるのがおわかりになるだろうか。このあたりにもちゃんとメンズ用としてデザインされているのが読み取れる。
また、写真でも股間部分にうっすらとカエル地のミドリ色が透けているがわかるだろう。このスケスケ具合は人が履いた場合にはかなり強調されることも記しておきたい。
この極北のパンツを履いて、自分にいくつかのミッションを課してみたい。
|