「まずは買い出し、楽しいな」
花見が開催された日は生憎の雨模様。
それでもスケジュールの関係上、花見は強行されることになった。
会場は青山墓地。
楽しい花見の為のポイント1つ目はなんと言っても「寒さ対策」。
寒さ対策といえば、しばれフェスティバル耐寒人間コンテスト。その過酷な夜から僕を守ってくれた「しばれフェスティバル仕様モビルスーツ」があれば恐いものなし。マイナス30度まで耐えられる強力装備だ。
そして楽しい花見の為のポイント2つ目は「お酒とおつまみの充実を図る」。
今回の花見の為に、アウトドアショップでキャンプ用のフリーズ食品を何種類か購入しておいた。花見は外での宴会になるのでアウトドアグッズはどれも花見向き。親子丼、カレーライス、たまごとほうれん草のピラフ、赤飯、きんぴらごぼう、なすの漬け物。
それぞれ熱湯で戻すタイプのフリーズ食品だが、それだけだとちょっと淋しいのでコンビニに寄って足りないものの買い出しをする事に。
「こういう買物って楽しいですね。雨降ってますけど」
「段々気持ちが盛り上がって来ましたね。外は雨ですけど」
「おにぎりと唐揚げは欠かせないですよね」
「唐揚げに惹かれるって事は、やっぱり荻原さんは若い!」
「僕たちみたいに30才を超えるとまず唐揚げにはいきませんからね」
「いやあ、まったく」
「それにしても雨が弱まる気配、ないですね」
この時、時刻は21時。
カゴ2ついっぱいになった買い出しの内訳は
お酒:ビール、いいちこ、燗番娘(熱燗になるカップ酒)、ふぐひれ酒(熱燗になるひれ酒)、赤ワイン
おつまみ:ジャンボ焼そば、行楽用おにぎり(海苔を巻く事ができる)、おにぎりと唐揚げのセット弁当、焼きビーフン、スモークタン、チーズちくわ、ラーメン丼
会計を済ましてからレジャーシートがない事に気付く。
「このコンビニで段ボールもらいましょうよ」
店員に段ボールをもらえないか尋ねると
「裏にあるんでいくらでも持って行っていいっすよ」
どうもどうも、本当に助かります。
コンビニの裏から段ボールを拾うと無意識に頭の上にかざし雨避けにしている僕たちがいる。片手にコンビニの袋、片手に段ボール。僕と林さんは、しばれフェスティバル仕様モビルスーツ一式を背中に背負っている。
花見会場に着くまでに職務質問されたら中々説明に困る状況だが、
楽しい花見の為のポイント3つ目は「敷物は段ボールが吉」。
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