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11月のテーマ:冬

ブックガイド

冬に関するブックガイド

こんにちは。デイリーポータル編集部のイシザキです。
今月のテーマは「冬」です。
冬といえばウインタースポーツ。私はスノーボードを楽しむのですが、毎年ケガが耐えません・・・。3年前は脱臼、2年前は骨折、去年はアゴから流血のケガをしました。寒くなってくると、こうした古傷がシクシク痛んでくるので、「ああ、冬が来たなあ」と実感するわけです。
今年はケガしませんように。

写真



ブックガイド マークスの山
高村 薫
早川書房


ここで出てくる「山」は雪山です。雪山=冬!

登場人物たちが、ビュービュー雪が吹きすさぶ山中で、おもちの入ったお雑煮を食べているシーンがあったような気がします。雪山でお雑煮は憧れです。初日の出が付いていれば、なおよし!

で、作品のほうはお雑煮の話ではなく、高村薫・作の本格サスペンスストーリー。昭和51年に大学の山岳部が起こした事件が、16年後に殺人事件となって悲劇を生む。いまから7年前、萩原聖人が主演で映画にもなりました。いまはマージャンばっかの萩原聖人ですが、俳優だったんです。



ブックガイド シートン動物記
シートン
集英社


シートンは動物学者の名前です。日本人でたとえるならムツゴロウさんみたいな人でしょうか。ウサギを追いかけてみたり、アライグマを観察してみたりしては、その動物記を書いています。

そんな動物記の中でも圧巻なのが、「オオカミ王 ロボ」のストーリー。オオカミが人間の家畜を襲うようになったため、シートンを含めた人間たちが、あの手で撃退法を考えるという、いわば「オオカミ対人間 ガチンコ勝負記」といった内容。さらにロボには、美しいメスオオカミのブランカという妻がおり、ちょっとした恋愛事情もからんできます。動物記とあなどるなかれ、深いです!

しかし、オオカミのたてがみはふっさふさしていて、コートのファーみたいです。あったかそう。



ブックガイド 辺境・近境
村上 春樹
新潮社


うどんの恋しい季節です。あったかい釜揚げを食べるのが最高です。ほかほか。

この本の中に、香川のセルフ式うどん屋さんが出てきます。セルフのお店ですので、麺を湯がくのも自分です。薬味のネギももちろん自分で刻みます。天ぷらやら、麺の上に乗せる具も自分でセレクトして、おつゆを自分で入れて盛り付けます。

ふだん炊事をしない人でも、ここでは容赦されません。かの大作家、村上春樹ですら自分でうどんを作ったのですから。こうして出来上がったうどんをすすりながら、讃岐富士を眺めるのは最高、とあります。

この本を読んで、うどんに取り付かれたわたしは、香川までひとり旅をしてしまいました・・・。うどんマジックな一冊です。



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