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コネタ


コネタ815
 
iPod新製品 欲しいがビーズで織って我慢する

iPodが欲しい。いわずと知れたAppleのデジタルオーディオプレーヤー、その新機種「iPod Nano」が発売されたのだ。私はすでにiPod Miniを所有している。それを買ったときだって、毎晩枕元に置きたいくらい舞い上がった、はずなのに。また欲しい。 次々食指の動く新製品を投入してくるメーカーの思う つぼだ。踊らされてる。操られている。静まれ物欲。

電器店の店頭で実物をおがんで以来、今持っているゴールドのiPod Miniを見る私の目も変わってきた。「そろそろ次か・・・」そう思う私の考えを察知してか、彼(今のiPod)の動作も最近あやしい。

わかったよ。まだ我慢しようじゃないか。そもそもそんなの余分に買うお金ないし。ということで、デジタルな物欲をなんとか昇華してみたいと思う。手芸で。

乙幡 啓子

「手芸で」といっても、やけくそなんかではなく、あながち あさっての方角から来た考えでもない。最近、ユザワヤで「ビーズ織り機」というものをうっかり購入してしまったのだが。


一番安い1600円の織り機。高いのは万単位。

以前から「織る」ことに興味があった。ペルシア絨毯を織る少女とか、鶴とかにあこがれていた。本格的な布を織るのはいつの日か挑戦することにして、手っ取り早く「織り」を体験するにはもってこいだと思い、これを即買いした。

できますものは、以下のようなブレスレットなどです。まだこれしか作ってないけど。


初めてにしてはなかなかではないかい。

これとiPod Nanoがどこでどうつながるかって?それは「幅」である。iPod Nano の前面の大きさは、4cm×9cm。これはちょうど、ビーズ織りにぴったりなのです。

ぴったりなのですと言われても・・・とお思いでしょうが、そう思いついちゃったものはしょうがない。さっそく設計に入る私です。


はい、写真右が現物の写真ですね。写真左は、それをもとにエクセルで起こした図面。

ちょうど「ドット絵」のような要領で図面を描いていく。これが結構楽しい。土曜の「おぎわら遊戯場」さんのゲーム絵も、そのうち織ってみたい。

さて、織り機の準備です。これが結構細かい。


糸を渡します。4cm×9cmは、目に直すと「28目×54段」なのである。 どうやって織るかというと、針にビーズを通し、縦糸の下へ はめ込んでいき、横糸をビーズの中へ渡していきます。

上の説明ではたぶんわからないだろう。でも完璧に説明するには図入りにしないといけないし、そうなるとお時間もとらせるし、お茶も出さないといけないので、先を急ごう。


「トントン」と横糸を整える。こ・れ・が・やってみたかったのですよ! だんだんそれらしくなってまいりました。

最後は織り機から外して、糸を引っ張って整えていく。

俺のiPod Nano。

過剰に思い入れのある人の考えたiPodみたいだ、とWebマスターに言われた。昔の人の考えた21世紀、のような。きっと新製品はこんなことになってるぞ!といったような。

サイズもぴったり。厚さなんか、2mmだぞ。実物よりキラキラしてるぞ。液晶も傷つかないぞ。何も再生しないぞ。首からさげて街へ出るぞ。


当分これで自分をなぐさめたいと思います。

 

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