ただ、このままでは今一つその大きさを感じきれないので、僕の足形と比べてみることにした。
僕の足のサイズが大体26センチ。まあ、成人男性としては平均的な大きさではないかと思う。
見ての通り、比較用に作ってみたはいいものの、まるで勝負にならない。
ならば、巨人の代名詞のあの人で勝負してみよう。
世界の巨人、ジャイアント・馬場。16文キックと言われていたが、実際は16文もなく、32センチだったそうなのでそっちに合わせて足型を作成した。
靴の中で子猫が寝ていたという微笑ましい巨人エピソードを持つぐらいだから期待できるかとも思ったが、所詮は人間レベル。うすうす分かってはいたものの、まるで勝負にならない。『でいらぼっち』恐るべしだ。
ちなみに、公園管理事務所のおじさんによると、もともとはもっとずっと大きかった沼を、公園用に埋め立てて今の池にしたとのこと。そうなるともうとんでもない。きっと、すね毛も鉄パイプぐらいあるのだろう。とても敵わない
また、相模原市にはこの鹿沼、菖蒲沼のほか、大沼、小沼やいくつかの窪地で『でいらぼっち』伝説が伝えられており、ちょっとした巨人タウンとなっている。
ちょっと相模原を見る目が変わってしまった。
普通の池としか見ていなかったものが、大きな足跡だと思った途端に魅力的に思えて、「ここは踵、あそこはつま先、橋が架かっている所が土踏まずだな。うんうん。」と池の周りをぐるぐると廻ってしまった。お父さんの足にじゃれる赤ちゃんのような感じだ。
大きいものの前では人は子供にかえってしまうのかもしれない。 |