僕が沖縄に来てまず思ったことは、海がきれいとか空が青いとかそういう一般的に言われるイメージではなく
墓がでかい
だった。とにかくでかいのだ、墓が。まあみてくれよ。
(安藤 昌教)
墓への道はいたるところに
沖縄の田舎道を車で走っていると、脇にそれる階段のようなものをよく見かける。これがたいてい墓へと続く小道なのだ。早速上ってみよう。
ちゃんと意味があります
このスタイルの墓は亀の甲羅に似ていることから亀甲墓(きっこうばか、かめこうばか)と呼ばれている。しかし実際は亀ではなく女性の子宮を模しているとのこと。墓の入り口は産道なのだ。人は子宮から産道を通って生まれ、死ぬとまたそこへ帰っていくという考え方。
そういえばこの曲線美、どこか女性的な感じがしなくもない。
でかい墓は文化です
でかい墓はやはり作るのもたいへんだ。建設中の墓の現場は重機が入ってさながら住宅の建設現場のようだった。沖縄には墓専門の業者さんも数多くいて、そこかしこに「墓、つくります」と書かれた看板がかけられている。でかい墓は沖縄の文化なのだ。
でかいことはいいことだ
気付かれないように進行してきたでかいシリーズも、葉っぱ、パン、ときて今回は墓だ。沖縄は土地こそ狭いが、ものはなにかとでかい。そういう気質が南国の開放的なムードを底の方で支えているのではないか。なんて勝手な考察を交えつつ、これからもでかいものを探していきたいと思っています。