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コネタ


コネタ703

 
ブロック系おもちゃの進化をレポート
写真はダイヤブロック

子供用のおもちゃとして人気の高い「ブロック」。子供の想像力をかきたてると言われ、長い間人々に愛されている。
ブロックといえば通常、レゴブロックやダイヤブロックなどのように、直方体でボコボコしたつなぎ目がついている形状のもの(右の写真のような)を思い出しがちですが、近年このブロックもかなり多種多様になってきているようだ。

先日有明ビッグサイトで行われた
「東京おもちゃショー2005」
の会場で見つけたさまざまなブロック系おもちゃを紹介します。

梅田カズヒコ

おもちゃショーが開催された東京国際展示場
(ビッグサイト)

ブロックを求めて東京おもちゃショーへ

さて、国内外からさまざまなおもちゃが集まってくる場所といえば、毎年行われる東京おもちゃショーだ。ここならさまざまなブロックに出会えそうだ。
というか国際展示場自体がすでに何かブロックっぽいぞ。

さっそく中へ入ってみよう。



東京おもちゃショーは1962年に設立された(社)日本玩具協会が開催する日本最大のおもちゃ展覧会だ。残念ながら一般公開はされてないものの、会場はおもちゃ業界のさまざまな人であふれていた。

ちなみにこのビッグサイトでは大小さまざまなイベントが毎日行われていて、一般公開されているものも多いので、まめにサイト等をチェックするとかなり面白いイベントに出会えます。要チェケラ! 
東京国際展示場(有明ビッグサイト)

人生ゲームM&A

「ホワイトナイト」カード。なんともはや……

せっかくなので展示されていたおもちゃをちょっとだけ紹介

せっかくなのでブロック以外のおもちゃも少しだけ普通のおもちゃ見物を。

毎回時代の風潮をゲームに反映させてきたタカラの人生ゲームが最新版は、プレーヤーが会社経営者としてゲームを楽しめる「人生ゲームM&A」というタイトルで商品開発中だそうです。
「ホワイト・ナイト」カード「ポイズン・ピル」カードなどがあふれ妙にリアルなゲームです。9月29日発売予定という事で、発売後はかなり話題になりそうですね。と思ったらすでにネット上で話題にのぼっていました。いろいろと面白いことになっているので気になった方は調べてみてください。

さらにギネスに載ったといわれる世界最小のジグソーパズル。(写真左下)1ピースのサイズがやっと指でつまめるぐらいの細かいジグソーパズルです。組みあわせるのにかなり根気がいりそうだ。僕は細かい作業が苦手ですがが好きな方にとってはたまらないと思います。

写真下の風太は軽く流して本題のブロックの話に話題を戻したいと思います。

世界最小のジグソーパズル。いらいらしそうだ。
あ。お前もキャラ化したか。

 

進化するブロック1、台湾の自由度の高いブロック編

さて、本題のブロック見物に参ろう。まずは台湾ではメジャーなブロック、駿昴工業(COMFY INDUSTRIAL CO., LTD.)のブロック。僕らがイメージするブロックと違い自由度が高く、△型、棒状、船の面舵のような形状のものを組み合わせていく。
うーん、台湾の子供は頭使ってそうだ。


さまざまな形状のブロックを組み合わせる。

ブロックを組み立てるとこのようなキャラクターが完成するようだが、難しそうだ。

残念ながら日本ではまだ買えません。

この台湾製のブロックは現在日本ではまだ販売されていないようで、今後の日本進出を視野におもちゃショーに出展したそうだ。いわゆるレゴブロックと同じように組み立てることでキャラクターや乗り物が完成するようにできているが、ブロックの形状がバラバラなので組み立てるのが難しそうだ。
台湾といえばいまだ日本より高いインターネット普及率を誇る国。子供の教育に関しても日本より先へ行っているのかもしれない。

ためしに僕も組み立ててみたが、なんじゃこりゃ。
別売りでミニカー状のブロックやレールもあります。

 

進化するブロック2、オーストラリアのクリスタルなブロック編

続いては台湾よりずっと南。オーストラリアからジオシェイプスというブロックを紹介。なんとなくクリスタルな雰囲気に満ちたブロックだ。



4種類のブロック

4種類の平面ブロックを組み立てて立体物を。

こちらは従来のブロックという概念をかなりぶち壊した形状だ。ひとつひとつのブロックはとても平面的だが、それを組み立てることによって立体的になっていく。
こちらは先ほどの台湾製のおもちゃと違い日本でも販売している。興味のある方はオフィシャルページの日本語版のカタログを参考のうえ、日本での販売元、ジオジャパンとに問い合わせてみるとよいでしょう。

ジオシェイプス紹介ページ(ジオジャパン内)
https://www.geojapan.jp/sye/index_sye.html

うまく組み立てるとこうなります。
こんな感じで販売しています。ケースに入ってるおもちゃってなぜか魅力的ですよね。

 

進化するブロック3、プラモデルとブロックの融合編

続いては日本、エポック社よりブロックとプラモデルの要素を組み合わせたおもちゃ「デルタックス」を紹介します。なにやらプレートのようなものがごちゃっとありますが……。



ヘリコプター

工作少年の夢、バケツぱんぱんのプレート。

上のさまざまな種類のプレートをネジで組み立てていくとこのようにヘリコプターができあがってしまうわけだ。
プラモデルに非常に近いが、プレートを自由に組み立てる事でオリジナルのヘリコプターが作れるという意味ではブロックでもある。
今はまだ開発中だがレゴブロックのレゴバケツのように、バケツいっぱいに上のプレートやネジが入ったものも企画中だとか。バケツいっぱいの金属片とネジ。大人にとってはくだらないかもしれないが工作少年にとっては夢のようなバケツなんでしょう。こういうおもちゃでひたすら遊んだ少年が将来工学系の分野で成功をおさめたりするのだろうか。

普通のネジまわしでも組み立てられます。
ステゴザウルス。なんだかおもちゃというより芸術の域ですね。

 

進化するブロック4、馴染み深いダイヤブロックや学研ニューブロックもすごい事になってます編

さて、どんどん進化するブロックをながめてきましたが、僕らに馴染み深いブロック、ダイヤブロックや学研ニューブロックも僕らの子供の頃からは想像もつかないほどどんどん進化しています。下は大やブロックのカブトムシ型ブロック。ちょっと気持ち悪いぐらいの完成度だ。(←ほめてます)



ミヤマクワガタブロック。

カブトムシのブロックを組み立てる気持ち。

ダイヤブロックに関しても僕らの子供の頃よりかなり様子が違っている。子供の頃、顔型のブロックの首をくるくる回して人を組み立てるとき、なんだか自分は神みたいになったような、少しいけない事をしている気持ちになったような気がしたのだが、上のカブトムシを組み立てる子供はどんな気分なのだろう。

下の写真は学研ニューブロックの新商品。先ほどの「デルタックス」しかりどうも最近のブロックはより工具系の方向に進化しているようだ。

次々と生み出されていく新商品たち。
こちらは学研ニューブロックの新商品。子供のおもちゃなのに、妙に大人の工具っぽい。

ダイヤブロックで組み立てられた、ガンダムっぽい何か。

さて、東京おもちゃショーにお邪魔して、ブロック系のおもちゃの今を見届けたのだが、全体的な傾向として海外からのブロックはより難解かつ知的玩具的方向に進化し、日本のブロックはよりリアリティを求め進化しているといえるだろう。最近のおもちゃの進化はすばらしい。子供は遊んでも遊んでも新商品が発売されて遊び足りないだろう。僕らが子供の頃より、今の子供は大量の情報量とトレンドと選択肢の中で生きているに違いない。しかし、そんなある意味恵まれた子供時代を送る事はいい事なのかどうか、少し疑問をもってしまう自分が心のどこかに居るのだ。あ、最後に何か面倒くさい事書いてしまったなー。
皆さんは子供にどんなおもちゃを与えたいですか?


 

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