探す過程が楽しい
冷やかし半分で来ている人も一様に見つけたときのお金の使い道を話していた
「キャバクラいっちゃおうか」
「1万しか見つからなくても行こう」
(行きたいだけか?)
小学生も
「おれら見つけたらどうすんのかな?」
「学校に寄付させられんじゃん」
「えー、まじでー」
要らぬ心配をしている。交通整理をしていた幼稚園の先生は
「まだあるはずですから用水路を掃除してってくださーい」
と言って周囲の笑いをとっていた。この雰囲気、なんだかお祭りっぽい。あるはずないって心のなかではどこかわかってるんだけど、この騒動を楽しんじゃえ、という、学園祭の後夜祭のようなテンション。
知らぬ同士が
「まだ探せばあるかもしれませんね」
「ええ、そうですよね。ありますよ!」
と励まし合っているのもそのせいかもしれない(上記の会話の後半は僕)。
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