東京へ来て、小さい頃から食べていたババヘラが秋田にしかないことを知り、ものすごく驚いた。 ババヘラとは、路上で売られているアイスの総称だ。お婆さん(ババ)がヘラで盛り付けるから「ババヘラ」と呼ばれるこのアイス、一説によると50年も前から販売されていたらしいが、近頃なぜか地味に注目を集めて いる。テレビCM(県内のみ)や通信販売が始まり、先日はヤフーのトピックスで紹介されていた。 現地は一体どういうことになっているのか、帰省ついでに見てきました。
(高瀬 克子)
目印はパラソル 県内を車で走っていると、あちこちの道沿いにババヘラ売りのパラソルを見つけることができる。しかし天候などによって、ババたちがいつも必ず同じ場所にいるとは限らない。ババに会うには、運も必要なのだ。
みんな同じスタイル さっきのババに、歩いて行ける範囲の他のババヘラ出没ポイントを教わったので行ってみることにした。
ババヘラはイチゴ味とバナナ味(言われるまで気がつかなかった)の2色で構成されている。アイスクリームとかき氷の中間というか、ジェラートを薄く伸ばしたようなというか、とにかくサッパリした甘さ&チープさが特徴だ。初めて食べた人でも、なぜか「懐かしい…」と思うんじゃないだろうか。
着々と陣地を拡大中 東京へ帰る日、空港の出発ロビーでこんな物を見つけた。
空港にまで進出していたとは知らなかった。ババヘラを全国展開させようとする業者さん(県内には6社あるらしい)の意気込みを感じる。 「新幹線のホームのほうが冷房がない分ババヘラが似合うのに」と思ったが、まぁいろいろと大人の事情があるのでしょう。気長に待ちます。 私が盛ってもババヘラと呼ばれるのか、ギャルヘラは無理でも、せめてアネヘラくらいは…と思いながら、予想以上に硬いアイスを盛りつけた。…ああそうか、ババたちは力があるんだな。たくましいんだな。 また来年も食べに帰ります。