1週間の天気予報を振り返って当たったかどうかを検証する週1連載。 勝敗とその理由を振り返ります。はたして今週の成績はどうだったのか。
(本連載は振り返りが中心で、詳しい予報は行っていません。予報が見たいかたはウェザーマップなどの専門サイトをどうぞ)
1977年滋賀生まれ。お天気キャスター。的中率、夢の9割をめざす気象予報士です。 好きな言葉は「予報当たりましたね」。株式会社ウェザーマップ所属。 ツイッターでも気象情報やってます。 >個人サイト ウェザーマップ・増田雅昭 ツイッター(@MasudaMasaaki)
勝てそうで、勝ちきれなかった1週間でした
とにかく、気温の変化が劇的な1週間。 週なかばに暑いくらいの陽気だったのが、あっという間に冬の寒さに。
ただ、こういう派手な気温変化は、けっこう前から把握しやすいんですよね。 今回も読み通りの展開。よしっ、よしっと、心の中でガッツポーズ。
…と、余裕をかましていたら、水曜日に落とし穴が。
1週間を振り返る(東京周辺)
あと出し天気予報、幸先の良いスタート。 寒冷前線がさっさと抜けて、晴れに。 「朝と夜に雲が出るかも」と、こっそりかけた保険もいらないくらいの晴天。
高気圧が真上に来て、完勝の晴れ。 こんな簡単な予報がいつも続いてくれたら、すごくラク。 でも、予報士としての仕事がなくなるか…。
気温上昇だ!おっ、予報通りに気温が上がってきた。 あれ? 言うほど汗ばむ陽気じゃない。晴れてこない。もっと薄い雲で、太陽がときどきは顔を出すはずだったのに。 空もドンヨリ、自分の心もドンヨリ。 こういう日は、街なかの薄着の人と、目を合わせられない。
よく晴れて、予報通り少し暑いくらいに。昨日のリベンジ! 高気圧と南風がよく働いてくれました。心もスッキリ晴れ晴れ。
予報通りの気温急降下。 このダイナミックな気団の交代にワクワク。南風が北風に入れ替わる瞬間の、キター感がたまらない。
早い所で夕方前から雨、夜には本降りという予報。 ん? 昼頃から雨雲が点々と現れた。見たくない。でも、ちょっと見ないうちに、どんどん雨雲が増えていく。 低気圧の大きな雨雲がいつ来るか注目していたけど、別働隊の小さい雨雲が南の海から侵入したため、3〜4時間ほど早く降り出すことに。
季節はずれの寒さ。 北極発、シベリア経由の寒気が、日本に向けて南下。 まだ力を残していた冬将軍の、見え見えの奇襲攻撃といったところ。 来るのは頭では分かってたとはいえ、この寒さには素直にびっくり。 雨は昼すぎに上がって、読み通り。
今週の見どころ
体が熱くなるゴールデンウィークの予報。 はずすとお叱りの嵐。その緊張感に集中力が自然と上がる。 カッコつけて書いているが、要は注目度が高い時ほどビビる。
GW初日の27日(土)の天気図を見てホッと。 高気圧が南から覆ってくる分かりやすい形。
いやいや、こういう時こそ気を引きしめなければ。 簡単に見える天気図にこそ、トラップが隠れていることも。
ポイントは、高気圧の「体型」。 高気圧は、太りながら近づく場合と、やせながら近づく場合があって、今回はどちらのタイプになるか。(太るとは、今回の場合だと、内側から2番目の等圧線が拡大する状態)
太りながらだと、連休前半は、安定した晴れ続き(関東)。やせながらだと、28日(日)の後半には、天気が下り坂に。
どうなったかは来週の記事で!