東京を中心とする首都圏に「ラーメン二郎」というラーメン屋があって、ものすごく流行っている。
流行り過ぎて、他のラーメン店も二郎の真似をし出した。そしてそんな真似をしたラーメン屋も流行っていて「二郎インスパイア系」なんていう一つのジャンルになっている。
このインスパイア、ラーメンだけじゃなくて他の食べ物にも応用できないか。
(斎藤 充博)
ラーメン二郎はこんな店
二郎は、当サイトでもヨシダプロさんがレポートしており「ラーメン食べてるんだか 何食べてるんだか ふとよくわからなくなる」と語っている(こちら)。僕も食べてていて同じことを思った。
ラーメン二郎の一番の特徴は「とにかくものすごい量の具がメイン食材の上で山盛りになっている」ところだと思う。
そこを守れば、ラーメン二郎を他の食べ物に応用できるんじゃないだろうか。
ヤキソバで小手調べ
まず最初に考えてみたのはヤキソバだ。同じ麺類ということで、マネがしやすい。
モヤシやキャベツなどの具の構成も二郎に似ている。これを思いっきり増やしてヤキソバの上に乗っければ良いわけだ。
そして作ってみたのがこちら。
モヤシ一袋とキャベツ半玉をソースで炒めてヤキソバの上に乗せた。作っていて「こりゃ大変なことになるぞ」と思ったのだが、写真に撮ると驚くほど地味だ。
食べてみると「モヤシとキャベツの炒め物の具の一部として、麺もたまたま入っていた」くらいの感じ。二郎も思いっきり野菜をトッピングすればそんな気持になるのだろうか。
それにしてもこれ、食べていて全くテンションが上がらない。二郎を食べているときのちょっと後ろめたいようなワクワク感が全然ないのだ。
食べ終わった時には、なにやら健康にいい物を食べたような気がした。おかしい。二郎を食べた時の感想はこんなんじゃダメだ。
カレーを二郎にする
ヤキソバ二郎は形にとらわれ過ぎていたんだと思う。すこし麺から離れたところに二郎を持込んだ方が良いかもしれない。要は具を山盛りにすればそれっぽくなるはずだ。
ということでカレーを作ってみた。
一皿にニンジン2本、ジャガイモ4個、豚バラ400グラムをカレー粉で炒めて乗せてみた。すごく良いと思う。やっぱりさっきのヤキソバ二郎に足らなかったのは肉だったんだ。肉!
このカレー二郎、肉をたくさん使ったので原材料費だけで1杯600円くらいかかっている。
飲食店における原価率がだいたい3割といわれている。そう考えると、このカレー二郎を店で出すには、2000円くらいの値段をつけなくてはいけない。そりゃあ、うまいはずだ。
ピザはどうだ
気を良くしたのでもう一つ作ってみよう。トッピングといえばピザである。そもそもジャンクっぽい食べ物であるピザ、これを二郎風にしてみたら鬼に金棒だ。
ここまでくると金棒担いだ鬼にボコボコにされるのも、また一興というものである。楽しみだ。
あれ?なんだか全然わからなくなってしまった。そして用意してたトッピング、半分ぐらいしかピザに乗っからない。僕としてはチーズが接着剤になってもっともっと高くいけると思ったのだが…。
もうこれ以上どうしようもないのでこれで食べることにする。
そしてこのピザ二郎、食べ終えた時は何ともなかったのだが…
意外と繊細
企画を思いついた時には絶対失敗しないだろうと思っていたのだが、成功したと言えるのはカレーくらい。1勝2敗とふるわない結果になった。
やりながら薄々感づいていたのだが、単に具をたくさん盛るだけでは二郎っぽくならないのだと思う。二郎はワイルドな見かけとは裏腹に、結構繊細な料理なんじゃないか。