このことは、少年時代に星や月の写真を撮りたくても、機材が高すぎて手が届かなかった僕には衝撃だった。
そう、僕は少年時代の一時期、熱狂的に天体観測にはまっていたのだ。
その頃の悲しい思い出を少し書こう。
父さんは望遠鏡を買ってくれなかった
理科少年だった僕は、理科の授業で「星座盤」を手にすると、しごく順当に天体観測に夢中になった。
星座や一等星の名前を片っ端から覚え、こづかいで「宇宙のふしぎ」みたいな本を買い回り、家の窓から毎日夜空を眺めるようになった。
月食、日食、流星群、日々飽きることなく星空を観察した。 |